サツキマス郡上からアクア・トトへ
2024年6月29日 17時14分
白滝治郎の流れとともに(132)
長良川では今年多くの天然アユが遡上(そじょう)し、解禁以降連日釣り師でにぎわっている。岐阜・郡上では「アユがのぼる年はマス(サツキマス)も多い」という。マスがアユを追って遡(さかのぼ)るというが、確かに今年はここ数年と比べるとサツキマスも多い。
過日、各務原市にある「世界淡水魚園水族館アクア・トトぎふ(アクア・トト)」から郡上漁協に展示用サツキマスの提供依頼があった。近年その数が減少してきているサツキマスは、アクア・トトにおける重要な展示魚種のひとつであり、これまで長良川下流域において網漁で捕獲されたものを受け入れていたとのことだが、漁師さんが高齢となり廃業されたため、上流の郡上漁協に話があった。
漁協では早速ホームページで釣り人に協力を呼びかけたところ、餌釣りで釣られたサツキマスが持ち込まれ、その日のうちにアクア・トトの担当者の手に引き渡された。わざわざ釣って持ち込んでいただいた人には心からお礼を申し上げる。この原稿を書いている22日の時点で43~37センチのサツキマス3個体がアクア・トトへと輸送、展示されている。いずれも大きな傷もなく、コンディションの良い立派な個体だった。筆者も2匹の搬出に立ち会ったが、伊勢湾から郡上まで長良川を100キロ以上も遡上してきたサツキマスだけにわが娘を嫁がせる時のような感慨深さを覚えた。これらのサツキマスはアクア・トト3階で展示されているそうなので足を運んでご覧いただきたい。
いつまでもサツキマスが遡上する長良川であり続けてほしいとの思いをさらに強くさせる出来事だった。
(岐阜県郡上市在住、隔週土曜日に掲載)
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