「伝統をつなぐことが最も大切」 伐採式を率いる若き総監督は20年後を見据える
2025年5月30日 05時10分 (6月2日 10時51分更新)
しんとした森にコーン、コーンと斧(おの)の音が響く。「いよいよ寝るぞー」。杣(そま)が声を張り上げると、樹齢100年のヒノキの大木がバリバリバリと豪快に倒れた。鼻をくすぐるような香りが、辺りに満ちた。
伊勢神宮の式年遷宮に向けた神事の一つ、6月5日の裏木曽御用材伐採式を前に、開催地の岐阜県中津川市加子母で4月にあった最後の練習会。「本番も安全第一でしっかり寝かせたい」。杣らをまとめる熊田貴則さん(39)=同市付知(つけち)町=は、大勢の見学者を前に力を込めた。斧で木を倒すことを、杣たちは伝統的に「寝かす」と言う。
熊田さんは岐阜市出身。大学卒業後に旅行会社に就職したが、東日本大震災後の自粛ム...
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