関西電力、美浜原発建て替えへ地質調査を再開 福島原発事故で中断
2025年7月22日 20時12分 (7月24日 09時48分更新)
関西電力は22日、美浜原発(福井県美浜町)での次世代型原発への建て替えに向け、敷地内外で地質調査を実施すると発表した。地元の福井県と美浜町にも関電幹部が調査実施を報告した。2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、国内で原発新設に向けた動きが具体化するのは初めて。
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電力需要はデータセンターの増設などで将来の伸びが見込まれており、関電は安定供給と脱炭素化を両立させるため建て替えの検討が必要と判断した。次世代型原発の一種で、既存の原発を改良した「革新軽水炉」を想定している。
関電の森望社長は大阪市内で記者会見し「資源の乏しいわが国で原子力は将来にわたり役割を果たすことが重要。地元の皆さまに説明し、協力をいただきながら実施する」と述べた。
美浜原発は3基のうち、運転開始から48年を超える3号機が稼働しているが、1、2号機は15年に運転が終了している。関電は10年11月、1号機の建て替えに向け、敷地周辺の地形・地質の調査を始めていたが、11年3月の福島事故の影響で中断していた。
今回は事故で厳しくなった規制基準に対応するため調査場所を改めて検討し、数年かけて以前より広く調べる。調査開始の時期など今後のスケジュールは未定。
建設を決めた場合、環境影響評価(アセスメント)の手続きや原子炉の基本設計策定を進め、原子力規制委員会に設置許可を申請する。完成には20年程度かかるとみられる。
22日に関電幹部から報告を受けた福井県の中村保博副知事は「いま県が何か意見を申し上げる段階にない。地元に丁寧に説明してほしい」と求めた。戸嶋秀樹美浜町長は「立地地域の理解と協力、地域振興と安全安心の最大限の確保が不可欠だ」と述べた。
政府は今年2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画で、原発の「最大限活用」を明記し、安全性が高まるとされる次世代型原発への建て替えを推進している。経済産業省は、電力会社の投資を促すため建設費を支援する制度の整備を検討している。
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