【写真特集】篠島中アルバム (1)入学式、ふぞろいの制服たち
2026年4月10日 04時00分 (6月5日 14時01分更新)
ふぞろいの制服には理由がある。篠島中学校(愛知県南知多町)で9日に開かれた入学式。2027年3月の閉校が決まっている。新入生15人はこれまで通りの学ラン、セーラー服か、統合する南知多中と一緒の新しいブレザーか、選んでのぞんだ。
【連載】 篠島中アルバム
80年の歴史に幕を閉じる篠島中。新たな船出を迎える「島っ子」たちの姿を記録します。毎月2回、随時掲載の予定です。
(1)入学式、ふぞろいの制服たち(この記事)
(2)歓送式 教え子も保護者も、笑顔でさようなら
(3)ボランティア部 いじってなんぼ、離島ならではの距離感
(4)修学旅行 島の魅力を全力アピール、夢心地
【写真館】篠島中アルバム 2027年3月 閉校の日まで
吉戸奏陽(そうや)さん(12)は袖の長い学ラン姿。今春に卒業した兄から引き継いだ。体育館のレッドカーペットを緊張した表情で進み、代表で「誓いの言葉」を読み始めた。「ぼくたちは一人一人個性があり、切磋琢磨(せっさたくま)して今日まで過ごしてきました」
個性。1カ月、考え抜いた末に選んだ言葉だ。島は保育園も小学校も一つ。ずっと同じクラスで育った。昼間は鬼ごっこ、夜はゲームで遊ぶ。お互いを深く知るからこそ気付いたことがある。例えば、石橋陽生(はるき)さん(12)は毎日、夕方に島を走る努力家。南知多町の代表で駅伝に出場した。それぞれに「すごい」と思える長所がある。
27年4月からは海を船で渡り、同学年に79人いる南知多中に通う。一気に増える級友と、仲良くなれるか不安もある。だから、今の仲間とより絆を深めたい。「共に支え合いながら、どんな困難も乗り越えていきたい」。はっきりした口調で誓った。
式が終わり、4階の教室に戻った。沖に浮かぶ小さな島を背に、みんなで肩や腕を組み、笑顔で写真に納まった。窓の外はなぎ、やわらかい日がさし込んだ。離島の学びやで最後の1年が始まった。
文・水谷元海
写真・野村和宏
篠島中学校 三河湾にある篠島(南知多町)唯一の中学校として、1947年に開校。昭和中期には全校生徒が300人ほどいたが、平成以降は単学級が続いている。2026年度は1年15人、2年8人、3年17人。25年12月に町が南知多中への統合を発表した。統合に伴い、県内の離島から中学校が姿を消す。
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