鑑賞サポート「特別なサービスではない」 京都拠点の木ノ下歌舞伎、演出に組み込み27日から全国で上演
2026年6月26日 15時00分 (6月26日 15時00分更新)
耳や目が不自由な人にも演劇を楽しんでもらおうと、手話通訳や音声ガイドなどの「鑑賞サポート」を導入する劇場が増えている。ただ、実施には費用がかかり、一部の公演に限定される場合がほとんど。京都を拠点に活動する演劇集団「木ノ下歌舞伎」は、鑑賞サポートを演出として組み込んだ作品を、27日から横浜市や愛知、長野県など全国9カ所で上演する。主宰する木ノ下裕一さん(40)は「障害のある人にとって、鑑賞サポートがないというのは音響や照明がない舞台と同じ。特別なサービス、オプションではない」と力を込める。 (中尾聖河)
上演するのは、江戸時代の劇作家・近松門左衛門の晩年の傑作「心中天の網島」。木ノ下歌舞伎は歌舞伎作品の歴史的な文脈を踏まえつつ、現代の感覚に近づけて再解釈し、作品をつくり上げている。2015、17年に続く再演で、妻子ある紙屋の主人と遊女が心中へと突き進んでいく様を丹念に描く。
木ノ下さんが鑑賞サポートの重要性を意識したのは新型コロナ禍の20年。公演の中止を余儀なくされ、あることに気づいた。「劇場に行きたくても行けない人の中には障害者もいる」。...
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