「やるなら、本当にいいものでやらんと」最後まで新作に意欲 加藤孝造追悼展の裏側〈1〉
2024年6月29日 05時10分 (6月29日 05時10分更新)
「いいかげんなもんじゃいかんでな。やるなら、本当にいいものでやらんと」。2023年1月7日。岐阜県可児市久々利の陶房の敷地内にある「風塾」の一室で、県現代陶芸美術館(多治見市)での自身初と言っても良い大規模な展覧会が決まると、当時87歳だった加藤孝造は語気を強めた。年齢を重ね、好々爺(こうこうや)のように柔和な風情だった孝造の、すごみさえ感じさせる真剣な様子を、同館で学芸員を務める立花昭(54)は今も鮮明に記憶している。わずか3カ月ほど後、孝造が世を去るとは、思いもしなかった。
瑞浪市出身の孝造は10年、「瀬戸黒」の国重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されており、美濃を代表する陶芸家の一...
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