沢村賞選考委員会が26日に都内で開かれ、全会一致で阪神の高橋遥人投手(30)に決まった。
選考委員を務めていた工藤公康氏(63)が中日監督に就任したため退任し、選考委員の堀内恒夫氏(78)、斎藤雅樹氏(61)、山田久志氏(78)、平松政次氏(79)の4人による審議となった。選考基準項目を満たしている投手として、阪神高橋、同・村上頌樹投手(28)、ヤクルト山野太一投手(27)の3人に絞られた。
堀内委員長は高橋投手を満場一致で選出した最大の理由として「勝ち星、防御率、勝率が大きなウェートを占めている」と説明した。高橋は今季16勝3敗、勝率は8割4分2厘という圧倒的な成績を残し、13個の貯金を稼ぎ出した。防御率も1位と0・02差の1・87でリーグ2位と質の高い結果を残したことが高く評価された。
また、分業制が進む現代野球において、完投数が基準より3少ない5、投球回数が21回少ない159回だったことについても言及。「イニング数だけで評価するのではなく、150~160回程度で16勝を挙げる効率の高さや、13個もの貯金をつくる貢献度を重視した」と話した。
山田委員も「前半戦のオールスターまでの快投を含め、文句のつけようがない沢村賞にふさわしいマウンドだった」とたたえた。さらに左肘のトミー・ジョン手術などの困難を乗り越え、1シーズンを通じて初めてローテーションを守り抜いて優勝に貢献したプロセスについても言及。「困難を乗り越えての受賞は立派」と話した。
今季5完投中4完封の堂々たる完投能力を示した。堀内委員長は「これだけの結果を出してくれたことは本当に喜ばしい。誰もが納得する立派な受賞だ」と締めくくった。
◆高橋遥人(たかはし・はると)1995年(平7)11月7日、静岡県生まれ。常葉学園橘中で3年夏に全国制覇。常葉学園橘2年夏に甲子園出場。亜大では1年秋からリーグ戦に登板し、3年春に全日本大学選手権出場。17年ドラフト2位で阪神入団。21年に2完封を記録するも、22年4月に肘、23年6月に肩の手術を受け、23年オフに育成契約。24年7月に支配下復帰。26年は開幕10連勝し、最多勝と最高勝率の2冠。通算80試合登板、37勝23敗、防御率2・50。今季推定年俸3000万円。181センチ、82キロ。左投げ左打ち。



