■10月24日 今年の菊花賞は例年より盛り上がるはず。史上9頭目の3冠馬が生まれるかもしれないからだ。3冠馬は皐月賞、日本ダービー、菊花賞の3歳クラシックレースを総なめした馬の称号。今年はロブチェンがその権利を持って3冠最終戦に臨む。
プロ野球では今季、くしくも史上9人目の三冠王が誕生。ロブチェンが大一番で、その阪神・佐藤輝明の背番号と同じ「8」番枠に入ったので「サイン馬券だ」と話題になっている。
春の2冠馬は昨年まで24頭。その中で菊花賞に出走した16頭のうち8頭が3冠馬に輝いた。達成率はちょうど5割。1番人気でなかったのは1964年の3冠馬シンザンと70年の11着タニノムーティエの2頭なので、人気からも達成の可否は推し量れない。
いずれにせよ、陰の勝者はロブチェンを生産したノーザンファームだろう。ロブチェンは同ファームが主催するミックスセールの出身。今年の同セールは、同じく出身馬のモンローウォークが牝馬3冠最終戦の秋華賞を制した直後の菊花賞ウイークという、これ以上ないタイミングで開催された。当歳馬の落札総額は60億円超を記録。ロブチェンが3冠馬になれば、同セールの認知度は爆上がりだろう。
たとえ3冠を達成できなくてもノーザンファームの株は上がるかもしれない。2番人気と目される同牧場の生産馬ダノンヒストリーが菊花賞を勝てば、史上初の3億円以上での市場取引馬によるGⅠ制覇となるからだ(金額は全て税抜き)。
これもノーザンファームが強い馬をつくるため、血統・育成・調教・飼料・医療・施設など全てに「最高・最良」を求めた結果。競争原理に基づいた企業努力のたまものに他ならない。(鈴木学)