【甲子園】札幌日大 甲子園初勝利ならず…エース石川は3失点完投&自己最速146キロを計測も涙

[ 2026年8月6日 05:00 ]

第108回全国高校野球選手権第1日 1回戦   札幌日大1―3仙台育英 ( 2026年8月5日    甲子園 )

<仙台育英・札幌日大>初戦敗退に涙する札幌日大ナイン(撮影・松永 柊斗)
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 2年ぶり2度目出場の札幌日大は、開幕試合で仙台育英(宮城)に1―3で敗れた。エース・石川瑛二朗(3年)は8回8安打3失点も、毎回走者を背負いながら自己最速146キロをマークするなど気迫の投球を見せた。打線は相手の継投策に3安打と封じられたが、6回には意地の1点も奪った。悲願の甲子園初勝利は届かなかったが、次世代の後輩たちが夢を託す。

 甲子園1勝は遠かった。5回から毎回得点圏に走者を進めたが、6回2死満塁から押し出し死球で奪った1点にとどまった。道勢11年ぶりの開幕試合。森本琢朗監督は「本当に素晴らしい環境で試合をさせてもらった。やるべきことはしっかりやれた試合だった」とナインをねぎらった。

 仙台育英の校歌が流れる中で、石川は夜空を見上げた。「高校野球が終わってしまった。たくさんの方々が応援してくれたり、支えてくれたので悔しい気持ちと申し訳ない気持ち」。入学当初から直球に自信はあったが、変化球の精度に自信がなかった。2年春に公式戦初登板も、夏の登板はなかった。秋に見つけた連投の課題を今春クリア。今夏は生命線のカーブの握りを変えて挑んだ。

 エースは一歩ずつ階段を上ってきた。3回2死から許した右翼線二塁打は自己最速を更新する146キロをマークした。「甲子園出場は恩返し。父を“超える”のは甲子園で勝つこと」。東海大四(現・東海大札幌)のエースだった父・将一さんが届かなかった聖地に立ち、走者を背負いながらも切り抜けた。

 森本監督も「ボールの威力、質、変化球の切れ、本当に素晴らしいボールを投げた」と称えた。何度も右拳を握りしめて自らを鼓舞した右腕は「一球の重みというか、田山選手に打たれた本塁打とか四球からの失点とかなければ…」と、涙が止まらなかった。

 甲子園初勝利へ、チームは2年前の初出場時の経験を今夏につなげてきた。重視したのは“目”だ。試合途中から全灯になった京都国際戦でボールをこぼす場面があった。目の重要性を痛感し、以来3カ月に1度の視力検査で視力1・2、外野手は同1・5以上を基準に置いた。前回に続いて3回から全灯になったこの日、整えてきた“目”が生きた。

 ナイター照明の下で2度目の夏も終わった。甲子園での学びが次への礎になる。4番で捕手の前田和磨主将(3年)は「後輩にはもっと甲子園基準をテーマに練習してほしい」と夢を託した。(竹内 敦子)

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