【甲子園】札幌日大・森岡 兄の背中追いかけ聖地へ「しっかりやりきったよ」

[ 2026年8月6日 05:00 ]

第108回全国高校野球選手権第1日 1回戦   札幌日大1―3仙台育英 ( 2026年8月5日    甲子園 )

<仙台育英・札幌日大>8回、二盗を決める札幌日大・森岡(撮影・北條 貴史)
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 【縫い目の数に重なる夏~108回目のドラマ】ボールの縫い目の数と同じ108回目の大会。連載「縫い目の数に重なる夏」ではさまざまな思いを持った人々にスポットを当て、物語を紹介する。

 あの夏、兄がいたグラウンドに自分も来た。うれしさを胸に、森岡葵都(3年)は念願の舞台に立っていた。

 「甲子園は、輝いていた。兄も、輝いていた」。森岡はそう振り返る。兄・颯太さんは2年前に札幌日大が初出場した時の二塁手で1番打者。試合途中から全灯となった1回戦・京都国際戦で2安打を放ったが、9回に2点を返してなお2死三塁で右飛に倒れて最後の打者ともなった。

 当時1年生部員で、アルプス席で応援していた森岡は「お兄ちゃんなら何とかしてくれるとずっと思いながら見ていた。ポジションは自分と違うが、追いかける存在」と明かす。兄の無念を引き継ぎ“甲子園初勝利”を目指す夏だった。

 厳しい定位置争いの中で、南北海道大会の出場は先発1試合を含む4試合。「足や、チームのピンチの時に流れを変える守備をしたい」。一塁コーチをこなしながら待ち続けた出番は、1点を追う8回2死一塁での代走だった。自慢の足で二盗を決め、悪送球に乗じて三塁へ。同点の走者となったが、本塁にはたどり着けなかった。

 本気で野球をやるのは今夏が最後と決めていた。「凄く苦しかったけど札幌日大高校のメンバー全員でここまでやってこられてよかった」。大学の試験のため地元札幌で見てくれていた兄には、こう伝えたい。「しっかりやりきったよ」(竹内 敦子)

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