脚本家・吉田恵里香氏 日々“脳内執筆”湧き続ける創作の泉 9年ぶり小説も 今夜「虎に翼」スピンオフ

[ 2026年3月20日 10:00 ]

2024年度前期のNHK連続テレビ小説「虎に翼」に続き、スピンオフドラマ「山田轟法律事務所」の脚本を担当した吉田恵里香氏
Photo By 提供写真

 女優の伊藤沙莉(31)がヒロインを務めた2024年度前期のNHK連続テレビ小説「虎に翼」は20日、スピンオフドラマ「山田轟法律事務所」(後9・30~10・42)が放送される。女優の土居志央梨(33)が好演した人気キャラクター・山田よねを主人公に、本編には盛り込まれなかった「山田轟法律事務所」の知られざる誕生エピソードを描く。本編に続いてオリジナル脚本を手掛けた吉田恵里香氏(38)に、作劇の舞台裏や今作に込めた思いを聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪(佐田)寅子(ともこ)の人生を紡ぎ上げた。

 スピンオフは、寅子の盟友・よねが相棒・轟太一(戸塚純貴)とともに東京・上野に弁護士事務所を構えるまでの前日譚。吉田氏は「スタッフの皆さんとの間でも、スピンオフを作るなら“主人公はよね、山田轟法律事務所の話だよね”と自然発生的に決まりました。よねと轟の活躍をもっと見たかったという声を多くの方から頂いた体感がありましたし、私自身もそうだったので」と執筆の経緯を説明。「どのキャラクターでも、どの放送枠でもスピンオフが書ける状態でした。これからでも、まだまだ書けます(笑)」と一際の愛着、あふれる創作意欲を示した。エネルギッシュさは本編取材時から変わらない。

 TBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」(昨年11月23日)で長期密着を受けた。幼少期に母がよく絵本を読んでくれたといい、物語を作る楽しさに目覚めたのは小学3年生の頃という。手作りの冊子が当時のまま残っており、ページをめくりながら「『学校の怪談』と『バイオハザード』に影響されて。(屋敷に遊びに行った)ミルクちゃんがゾンビになっちゃう話」と紹介。“好きなものを書く”という吉田氏の創作の原点が垣間見えて興味深かった。

 「子どもの時から空想好き?」と水を向けると「今でも、例えば帰りの電車で“今日はああいう言動をしたけれど、あの時点に戻れるなら、どういうリアクションをするのが正解だったのかな”とか、考え事をすることがとても多いんです。友達に何か相談された時は“私ならこうする”とか。空想というよりはシミュレーションに近いと思います。小さい頃も“あのテレビ番組に出られたら、こうする”とか。この仕事を始めてからも“この枠のオファーを頂けたら、こういうテーマで書こう”とか。とにかく考えるのが好きなんですよね」。創作の泉は湧き続けている。

 次から次へと脳内を駆け巡る“if”。言わば、日々脳内で脚本を書いているようなもの。「夜、疲れていることが多いのはそのせいなんじゃないかと、最近気がつきました」と笑った。

 主人公・ひとみの24歳の誕生日に起こる“デトックスファンタジー”を描いた「にじゅうよんのひとみ」(キノブックス)以来9年ぶりとなるオリジナル小説も執筆中。「週単位で締切を決めて書いていかないと、今年中の出版は難しいと、編集の方に言われまして。今、頑張っています。締切がないと書けないタイプなので、もっと早くそうすればよかったなと(笑)」。複数の企画が同時進行と多忙を極める中、生粋の表現者の声は実に明るかった。

 【虎に翼スピンオフ「山田轟法律事務所」あらすじ】

 山田よね(土居志央梨)は、東京大空襲で瀕死の重傷を負ったカフェ燈台のマスター・増野(平山祐介)をリヤカーで運んでいた。敗戦に打ちひしがれ、無秩序と差別が渦巻く上野の街。学んできた法律は無力に思え、よねの心は徐々にすさむ。

 生き別れていた姉・山田夏(秋元才加)と再会を果たすも、2人の心はすれ違ったまま。そして夏を理不尽な暴力が襲う。よねは犯人を追うが、闇市を支配する勢力のうごめきに増野も巻き込まれ、真相は闇に葬られてしまう。

 絶望の中、よねは新聞で目にした憲法十四条を、怒りに突き動かされるように壁に書き記す。やがて轟太一(戸塚純貴)との再会を機に、法律事務所を開設。追い詰められた人々の事件に立ち向かう。

続きを表示

「伊藤沙莉」特集記事

「美脚」特集記事

芸能の2026年3月20日のニュース

タグ内の最下位に記述をオススメします ここから-->