松本若菜 愛猫がくれた“柔ニャン性” 思うようにいかない「もんちゃん」との触れあいから学び

[ 2026年8月16日 05:30 ]

柔和な笑顔を見せる松本若菜(撮影・大城 有生希)
Photo By スポニチ

 【過去と未来の交差点】来年でデビュー20周年を迎える女優の松本若菜(42)。義妹に癖の強い嫌がらせをする悪女から、托卵(たくらん)の罪悪感を背負う役、仕事のできる明るくコミカルな女性まで自由自在で、近年は主演としての地位も確立している。その演技力の裏側には愛猫からの学びがあった。(山内 健司)

 「おいでって言っても来てくれないし、最初は表情から感情が読めなくて、思うようにいかないんです」

 話す内容と裏腹に顔はほころんでいる。2011年から一緒に暮らし、「神様、宝物」とも称して溺愛する愛猫「もずく」こと「もんちゃん」のことだ。実家で犬を飼った経験はあるが、ひと味違って“苦戦”する触れ合いで「自分が普通って思う方がおかしいってマインドになって心が広くなれました」

 そのゆとりが仕事にも生きる。かつては台本からの想像と全く違うことが共演者から飛び出すと「どうしよう」と焦った。「芝居してると“こう返してほしい”というエゴもある」と率直に明かす。だが、もんちゃんと出合い、物事は思い通りにはいかないと悟った。「想像はこっちのエゴや主観。相手なりの解釈や考えがある」と柔軟性が身に付いた。

 作品を重ね、想定外のことにも「どう返すかワクワク」と楽しむように。「思ってもいなかった感情がぶつかった時に爆発するのが芝居の醍醐味(だいごみ)」とも気付いた。その妙を感じた作品を一つには絞れないというが、“爆発的演技”が広く注目されたのは22年のフジテレビドラマ「やんごとなき一族」。主人公に嫌がらせをする義姉役で“松本劇場”と称されるほどの怪演を見せ「松本若菜という名前を知ってもらえた」。デビューから15年の時だった。

 07年にテレビ朝日「仮面ライダー電王」でデビュー。「当時は売れると思ったけど、未来は違った」。18年ごろまで飲食店のアルバイトを掛け持ちしていたことは有名で「週9の時もありました」

 出演作は続いたが「別作品で私が同一人物と認識されなかった。良い意味で作品ごとに溶け込んでいるが、悪い意味では印象がない」とモヤモヤ。「私の存在意義は?」と悩む日々でも「一回も手を抜かずに続けた」と前進し、大きな転機が訪れた。17年の映画「愚行録」でヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞。「初めて“自分はここにいていい”と認められた。この道で生きていきたいと思えた」

 以降、助演を極めようと歩むうちに、知名度も上がって主演にも起用されるように。「立場で仕事の切り替えは一切ない」が、主演として「皆が楽しかったって思える現場にしたい」と考える。過去に肩の後ろのみが映る役などもあった中で「しなくていい経験や思わなくていい感情もあった」と言い、「今は誰もそういう思いをしてほしくない」。その意識は、CMやドラマ制作の発表会見などで明るく場を盛り上げる姿からも垣間見える。

 24年7月期にTBS「西園寺さんは家事をしない」で初のゴールデン・プライム帯に主演。撮影の合間数日で10月期のフジ「わたしの宝物」にも主演したが、役柄は正反対で「気持ちや体のバランス的にも大変な期間でした」。そこでも、もんちゃんに救われた。疲れて帰宅した時にいつものように窓際で寝ている姿に「改めて日常の幸せを感じさせてくれた」といい、「常にべったり来ない、良い距離感でいてくれた」と感謝は尽きない。

 来年でデビュー20周年。数字は意識しないが「続けてきた自分を褒めたい」とはにかむ。「キャリア20年で見られ方も変わってくると思う。仕事を下さる方の気持ちを裏切らないように高みを目指したい」。常に自分以外に思いを巡らせる松本らしい誓いだった。

 《TBSドラマ「君の好きは無敵」後半戦「恋も動き出すかも?」》放送中のTBSの主演ドラマ「君の好きは無敵」(火曜後10・00)では、元コンサルタントの明るくコミカルで顔芸なども披露する主人公を好演中だ。「可愛い」「好き」が分からなかったが、偏屈なデザイナー(佐野勇斗)と生み出したキャラクターに初めて恋に落ちる。18日には第6話が放送され、物語もいよいよ後半戦。「その子を世に広げようと2人が一致団結するも、簡単にはいかない。そこでどう工夫していくか」と見どころをアピール。そして「恋も動き出すかも?」とにおわせた。

 ◇松本 若菜(まつもと・わかな)1984年(昭59)2月25日生まれ、鳥取県出身の42歳。06年に上京。22年にテレビ東京「復讐の未亡人」で連ドラ初主演。24年に「ブレーク俳優ランキング」の女性編で1位を獲得。好物は焼きそばでソース派。1メートル65、血液型A。

この記事のフォト

「松本若菜」特集記事

「美脚」特集記事

芸能の2026年8月16日のニュース

広告なしで読む
タグ内の最下位に記述をオススメします ここから-->