中日・石川昂弥「自分で考えていろいろやりました」もがき、苦しんで353日ぶりの一発「久々だったので、チームに貢献できてうれしい」
2025年9月3日 23時44分
このときを待っていた。中日の石川昂弥内野手(24)が3日の阪神戦(バンテリンドームナゴヤ)で今季1号。開幕4番でスタートした後、極度の不振や故障に苦しんだ若武者が、1軍再昇格初日に復活のアーチをかけた。先発大野は粘投、4番細川は3ランと役者がそろい踏みし、優勝目前の虎に5―2で胸がすくような逆転勝ち。チームは3位DeNAと1・5ゲーム差に再接近した。
苦しかった。ようやく飛び出した。石川昂が打てば竜党は沸く。「7番・三塁」で1軍昇格即スタメンで出場した石川昂が6回に待望の今季1号本塁打を放った。直後の守備に就く際には割れんばかりの「昂弥」コールに包まれ、帽子を取って一礼。「久々だったので、チームに貢献できてうれしい」と心に響いた。
効果的な一発だった。2点差に迫られた直後の6回先頭で迎えた第3打席。フルカウントから先発・伊藤将が投じたツーシームを「少し前に出されましたが、なんとか対応できました」とバットに乗せた。打球は虎党が陣取る左翼席中段に飛び込み、追い上げムードを静まり返らせた。
苦しいシーズンが続いていた。井上監督からシーズン前に開幕4番に指名され、13試合目まで務めた。ただ、打率は1割台に低迷し本塁打はなし。4月中旬に2軍へ降格した。「もう打てないんじゃないかって。それぐらいまで落ちました」と心は追い込まれた。長打にできるような球もファウルになり仕留められない。「ストレスでした。気持ち悪かった」と悩み抜いた。
打てなければ、居場所はなくなる。5月末に昇格するも、西武からトレード加入した同じ右打ちの内野手・佐藤と入れ替わる形で6月半ばに再び2軍へ。その後、新外国人・チェイビスも加入した。さらに7月には左太もも裏を負傷。1軍の輪に加われない日々は2カ月以上続いた。
この間、石川昂はひたすら自分を見つめ直した。ファームでは筋力トレーニングを重点的にこなし、5、6キロ体重を増やし104、5キロまで肉体を強化。打撃練習ではバットをかつぐように寝かせてティー打撃する練習も繰り返し、素直にボールを捉える感覚を染み込ませた。「自分で考えていろいろやりました」。もがき、苦しむ。24歳なりの試行錯誤だった。
直近の2軍公式戦では5試合で打率4割7分1厘と状態を上げ、井上監督は「自分で考えて、何が足りないのかをちょっと自覚し始めたかな」と1軍に昇格させた当日にスタメン起用。背番号25は、昨年9月15日の巨人戦(東京ドーム)で菅野(現オリオールズ)から放って以来、353日ぶりの一発で応えた。
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