【中日・中田翔 手記】ドラゴンズには才能豊かな選手たち多い 特に昂弥…キッカケをつかむポテンシャルも力もある、その時を楽しみに待ってて
2025年9月20日 05時00分
中日の中田翔内野手(36)が19日、バンテリンドームナゴヤでのヤクルト戦に「4番・一塁」で先発出場し、万雷の拍手の中、1回2死一塁で打席に立つと、豪快なフルスイングで空振り三振に倒れた。2回の守備の途中で交代となった。試合後には引退セレモニーが行われ、中田は本紙に手記を寄せた。
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応援してくれたみんなのおかげで18年間、中田翔として野球をすることができました。結果が出ないときでも「中田、頑張れよ」「翔、下向くなよ」と言い続けてくれたおっちゃん、おばちゃん、若い子、小さい子、あらゆる人たちに報いたいという気持ちでずっとやってきた。打てなくて「辞めろ」とか、「試合に出るな」とかヤジがあるときに、かき消すように声援をかぶせてくれる人たちがいたときは心に染みた。自分でもキツいと感じるときはたくさんあったから。
野球選手にとって結果が出ないことは本当に苦しい。自分のキャラづくりのせいでもあるけど、中田翔である以上、期待に応えないといけないというプレッシャーもストレスもあった。「あいつ動揺してるやん」と見せられないし、常に強いスタンスで構えていないといけない。もっと当たり障りのない感じでやっていれば、批判を食らわなかったかなと思うこともあるよ(笑)。けど、それに対して失敗だったなと思うことはない。オレはオレ。そう言い続けられたのは、支えてくれたみんなのおかげだと思っている。
ドラゴンズには、周りが思っている以上に才能豊かな選手たちが多い。ちょっとしたことで化けると思う。少し名前を挙げるだけでも、昂弥(石川)、鵜飼、ブライト、そして細川もまだまだこんなもんじゃない。毎年30本打って当たり前になっておかしくない。
特に昂弥は開幕から4番で苦しんだ。自分も2012年は開幕から4番で24打席ヒットなし。あのときは手の皮と足の皮が全部めくれた。吹き出物もめちゃくちゃ出た。病院で診察を受けたら「ストレス」と言われたもん。昂弥には、まだヒットが出ているだけええやんという話もした。ほんの少しのキッカケをつかめるか。つかんでいれば、今ごろめちゃくちゃ打っていたかもしれない。昂弥にはキッカケをつかむポテンシャルも力もある。みんなもその時を楽しみに待っててほしい。
そしてこういう形でプロ野球生活を終えることができるのは栗山英樹さんのおかげ。日本ハムで問題を起こしたとき真剣に野球を辞めようという気持ちだった。その時、栗山さんが「翔、ちょっと待て」と言ってくれた。ファンのみなさんに迷惑掛けたから野球で恩返ししないとダメだ、と。それから巨人に移籍することになって、その後の自分がある。日本ハムの時、栗山さんを笑わせたいとか、喜ばせたいという思いだった。日本一になれたシーズンがあって本当に良かった。いろいろなことに対して僕の責任とあそこまで言い続けた監督は栗山さん以外、見たことがない。感謝しかないです。
最近は練習時間をフリーにしてもらっていたので、おととい初めて中1の長女の授業参観に行ってきた。家に一緒にいるときとは違う光景が新鮮だった。小さいときから運動会とか学校行事に「パパ来てね」と言われても、やれ遠征だ、やれ試合だと行けないことばかり。札幌から東京、名古屋と転校もあった。それも大変だったと思う。これからは家族と一緒にいられる時間が増えるというのは自分の中では楽しみ。妻と4人の子どもには感謝を伝えたい。これからは自分なりのやり方で野球界に恩返しをしたい。ありがとうございました。 (中日ドラゴンズ 内野手)
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