今回の侍J救援陣では“ゼロ”…菊池雄星が言及「メジャーリーガー増やさなきゃ」WBCで投手に求められる総合力
2026年3月26日 11時52分
ベネズエラが初優勝を遂げた今年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、連覇を狙った野球日本代表「侍ジャパン」はベスト8で散った。第6回でワーストの結果だった中、侍ジャパンを取材した記者はどう受け止め、何を感じたのか。それぞれが独自の視点で振り返った。
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「65球」。連覇の道が途絶えた準々決勝。侍ジャパンのエース、山本由伸の球数には、リミットが設けられていた。本来であれば、80球まで投げられる。ただ、ドジャース側は春先に、強度の高い真剣勝負で背番号18に負荷をかけ過ぎることを避けたかった。ドジャースのロバーツ監督はWBCの大会前に言っていた。「由伸や(大谷)翔平が試合になったら、どれほどやるかは分かっている。それを止めることはできないが、こちらで管理はしないといけない」。チーム側の強い要望を、侍ジャパンは飲むしかなかった。
ドジャースはスタッフ2人を侍ジャパンに常駐させた。東京での1次リーグでは、米国からもう一人、トレーナーが状況を確認するために来日した。メジャー球団の監視下に置かれ、代表チームは球団との板挟みにあう。メジャーのスター選手であれば、なおさらだ。優勝したベネズエラも、米国も他の強豪チームも、投手起用はメジャー各球団の制限や選手の契約との折り合いをつけながらやらなければならない。それは侍ジャパンも例外ではなかった。
大谷翔平は前回大会とは違い、二刀流での出場を断念した。準々決勝前の会見。この大会で登板はないのかと改めて聞かれ、「今のところはない。それが球団との約束でもあるし、快く送り出してくれた球団への誠意」と発言した。メジャーの多くの球団にとって、特に投手への本音は「出てほしくない」。今後の大会も、メジャー球団の要望、駆け引きの中で、WBCという特殊な大会は続けられる可能性が高い。1人、2人の大エースに頼って勝てることは難しく、特に投手はブルペンも含めた総合力が求められる。
初めて出場した菊池雄星は「WBCで勝つということだけを考えるなら、まずメジャーリーガーを増やさなきゃいけないと思う。メジャーに早くこれるシステムを作る方が根本的にはルールがどうこうより大事。たくさんの選手がこっちでプレーして、レベルの高い中でプレーすることが必須」と語った。ピッチクロック導入などの「枝葉」より、根本的に選手のレベルアップが大事だと。その意見には賛成だ。メジャー勢と日本選手のフィジカルの差を痛感した選手は多かった。
侍ジャパンは過去最多のメジャーリーガー8人が出場したが、投手陣は3人だけ。救援陣は松井裕樹のけがの影響もあり、一人もいなかった。いびつな問題がまだ多くあるとはいえ、WBCの価値は上がり、この先もメジャーのスター選手がこぞって出るだろう。侍ジャパンがどれだけ多くのメジャーリーガーを加えられるか。それが世界一奪還の大きな鍵となると思う。(阿部太郎)
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