六回、中飛に倒れた阪神・大山悠輔=みずほペイペイドーム(撮影・渋井君夫) (日本生命セ・パ交流戦、ソフトバンク6―2阪神、ソフトバンク2勝、10日、みずほペイペイ)阪神は3番・森下、4番・佐藤、5番・大山の3人で10打数1安打に終わった。一方のソフトバンクはクリーンアップが計3本塁打。西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(72)は前日に続き「クリーンアップの差が出た」と分析した。
ソフトバンクとのこの2日間の対戦を見ていて、クリーンアップの差がそのまま結果として出たという印象だ。
前日は栗原が2本ともファーストスイングでホームランにした。そして、この日の柳田のホームランもファーストスイングだった。近藤の2本も追い込まれる前に仕留めたものだ。打ち損じが少なく、一球で決めるんだという意識が感じられる。
一方、阪神のクリーンアップは早いカウントから振りにいっているが、仕留められていない。特に、佐藤と大山の状態が心配だ。佐藤はグリップが体から離れたスイングになっている。ヘッドが遠回りしているので、なかなかボールを捉えることが難しくなる。外角のボールを引っ張りにいっていて内容がよくない。大山も同じ。外角のボールを巻き込む気持ちが強過ぎる。
2人に共通して言えることだが、調子が落ち気味のときは、もっとセンターから逆方向を意識してスイングすることが大事になってくる。その意識を持つことでボールを引き付けられる。結果、ボディースイングになり、さまざまな球種にタイミングが合い、ミートできる確率が高くなるわけだ。
この日の阪神は細かいミスが目立った。四回の守備では川瀬の打球に対して、チャージした右翼の佐藤が追い付けずに二塁打。素早く判断してスタートを切れば捕れた打球だろう。その後の中野のエラーも痛かった。そして、七回は広瀬隆の右翼への犠飛で、一走の柳田に二塁に進塁された。結果的に失点にはつながらなかったが、ああいうミスはなくしていかないといけないし、隙を見せてはいけない。
最後に投手陣についても言わせてもらいたい。1点ビハインドの七回に及川を登板させたが、まだ1点差なら勝ちパターンの投手をつぎ込むことも必要。たとえば、岩崎を投げさせて勝負をかけてもよかったのではないか。劣勢でも1点差なら試合はどうなるかわからない。なんとか耐えて、追い付こうする姿勢を見せてもらいたかった。