「高嶺の花じゃなくて、隣を歩きたい」――Palette Parade・中野小陽が「atelier」で抱きしめた等身大の痛みと光

[ 2025年12月3日 11:00 ]

【画像・写真1枚目】「高嶺の花じゃなくて、隣を歩きたい」――Palette Parade・中野小陽が「atelier」で抱きしめた等身大の痛みと光(撮影・髙橋來都葉)
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 7人組アイドルグループ「Palette Parade」(通称・パレパレ)の中野小陽が、10月28日発売のニューシングル「atelier」について、スポニチ東京本社でソロインタビューに応じた。「今までのパレパレの歴史と深みがすごく詰まった曲だと思います」。そう語る言葉の奥には、“高嶺の花”ではなくファンの隣を歩きたいという、等身大の温かさがにじんでいた。(「推し面」取材班)

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 「聴いた瞬間、確信したんです。パレパレとしてすごく大事な曲になるんだろうなって」

 「atelier」は、デビュー当初からパレパレの楽曲を手がけてきた同じクリエイターチームによる“歌に特化した曲”だ。「メンバーの個人パートを聴くだけでキャラクターが伝わる」と表現する通り、推しのパートを追いかけていくと、グループが歩いてきた足取りが自然と立ち上がってくるような1曲になっている。

 初めて音源を聴いたとき、まず撃ち抜かれたのはイントロだったという。「イントロがすごくおしゃれで、“ありそうでなかった”タイプだなって思いました」。

 中でも自身が歌うパートには深く共感している。

 ♪しょうがない だってさ 孤独が好きなわけじゃないのに 誰かといたら息ができない――

 「今は誰かとわいわいするのも好きなんですけど、過去の自分は、誰かと一緒にいると心がキュッとなっちゃって。1人がすごく好きな時期が本当にあったので、“あの頃の自分だな”って。ぎゅっと心をつかまれる歌詞でした」

 パレパレの楽曲では「そのメンバーに合った歌割り」を意識してパートが振られることが多いという。だからこそ、「今回も自分の感情と重なる部分が多かった」と振り返る。

 「曲を聴いたとき、私は“孤独”の要素がすごく強いなと思いました。最初はもっとエモーショナルに歌った方がいいのかなって考えていたんです。でもレコーディングのときに、作曲家さんから『そんなにエモく歌わなくていいよ』『けっこう明るい感じで歌ってほしい』って言っていただいて。そこから、エモーショナルすぎない表現をすごく意識するようになりました」

 エモい曲が一つの武器であるグループにとって、「あえてエモを抑える」というのは、ある意味チャレンジだった。

 「エモさはもちろん武器なんですけど、年数を重ねるにつれて、ポジティブな部分もすごく出せるグループになってきたんじゃないかなって。だから今回は、自分の中で曲を噛み砕きながら、『こうやったら前向きさも伝わるかな』って、歌い方をすごく考えました」

 ステージでは、振り付けも曲の世界観を支える大事な要素になっている。

 「今回の振りはすごく綺麗で、“見せる振り”が多いなって感じました。振付師さんが『めっちゃ踊ぐ曲』というより、みんなの個性とか、パレパレの世界観を見せたいっておっしゃってくださって。だからダンスもそうですし、歌も含めて、『atelier』の世界に浸ってもらえたらうれしいです」

 中野にとってパレパレの世界観とは何か。少し考えてから、こんな言葉を選んだ。

 「パレパレは、“等身大のアイドル”だと思っています。キラキラした高嶺の花、というより、悩んでいるときに隣で手を差し伸べる存在でありたい。ネガティブな気持ちを抱えている瞬間って誰にでもあると思うんですけど、そういうとき『あったかい光で照らして、一緒に歩んで行こう』って言えるグループでいたいんです」

 少し前でも、遠く前でもなく「隣か、ちょっと前」。その距離感で、孤独を抱えた誰かと同じ歩幅で歩んでいく。そんな“等身大の痛みと光”を抱きしめて中野小陽はマイクを握りしめている。

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