市川ぼたん 父・團十郎と親子3人で「春興鏡獅子」熱演中 母・小林麻央さんに「見てもらえたらうれしい」

[ 2026年1月9日 05:30 ]

インタビューに答える市川ぼたん(撮影・尾崎 有希)
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 舞踊家で女優の市川ぼたん(14)が、東京・新橋演舞場で上演中の「初春大歌舞伎」(27日まで)で、親子3人による“最初で最後”の「春興鏡獅子」を熱演している。「名前のぼたんも関連した踊りなので、楽しく華やかに踊りたい」と意気込んで、新春の舞台に立っている。

 新歌舞伎十八番の一つで、前半のかれんな女性の踊りと、後半にある獅子の荒々しい毛振りが見どころの舞踊演目。父の市川團十郎(48)が小姓弥生と獅子の精を演じ、ぼたんは弟の市川新之助(12)と、胡蝶(こちょう)の精として舞台をもり立てる。子役が演じることが多い役で、團十郎も「2人の成長を考えると、最初で最後になるかもしれない」とみている。ぼたんは本紙のインタビューに「3人で鏡獅子の舞台に立てるのが最後だと思うと、凄く気が引き締まります」と思いを明かした。

 鏡獅子はぼたんが生まれた2011年7月に團十郎(当時は海老蔵)が新橋演舞場で務めていたゆかりの演目だ。「父が毛を振っている時に、私が生まれたと聞いています。その話を聞いてからずっと鏡獅子が好き。弟と一緒に舞台に立ちたかった演目の一つ」と思い入れは強い。稽古では音を聞き、新之助と動きを合わせることを特に意識した。「母には私と弟がちゃんとそろって踊っている姿を見てもらえたらうれしいです」と17年に亡くなった母の小林麻央さん(享年34)にも思いをはせる。

 昨年は歌舞伎や舞踊に加え、TBSドラマ「キャスター」に出演するなど活躍の場を広げた。今春には中学3年生に進級。新たに取り組みたいことに挙げたのは「声の仕事」だった。「どんな仕事かはまだ分からないですが、何でも挑戦できたらうれしい」と笑顔。フリーアナウンサーだった麻央さんも話す仕事で活躍した。尊敬する母と同じ道にも興味を示している。

 取材時には今年の抱負を「笑顔」と色紙にしたため、「いろんなことに楽しく向き合っていきたい」とはつらつとした表情で語った。歌舞伎、声の仕事、私生活。ぼたんのように、大輪の笑顔の花を咲かせていく。(前田 拓磨)

 ≪大人の女性目指す≫ぼたんは夜の部「児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり)」にも出演している。蝦蟇の妖術を駆使する義賊・児雷也の活躍を描く。八代目團十郎が初演し、團十郎家に受け継がれてきた名作だ。

 ぼたんは草刈娘実は弘行妹深雪姫役を演じる。「今まで以上に自分で行動して、頑張らないと思えた作品」と古典の長く難解なせりふに向き合った。

 演じる上では「大人の女性を演じるので、女の子っぽくではなく、すらすらと大人っぽく言えるように」と稽古を重ねた。ぼたんが舞台上で見せる大人な一面にも注目だ。

 ◇市川 ぼたん(いちかわ・ぼたん)2011年(平23)7月25日生まれ、東京都出身の14歳。19年に四代目市川ぼたんを襲名。舞踊家以外の仕事では、本名の堀越麗禾(れいか)として活動。TBS日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」などに出演。「キャスター」では阿部寛演じる主人公の娘を演じた。

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