笹野高史が盟友片岡亀蔵さんをしのぶ 公演中に取り寄せ 「らくだ」のベルリン塗料秘話も明かす

[ 2026年7月19日 20:56 ]

片岡亀蔵さんが生前当たり役とした「らくだ」の馬太郎を再現する兄の片岡市蔵(右)と笹野高史
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 俳優の笹野高史(78)と歌舞伎俳優の片岡市蔵(67)が19日、東京・東銀座の東劇でシネマ歌舞伎「らくだ」のトーク付き上映会に出席した。

 昨年11月に火災のため急逝した歌舞伎俳優の片岡亀蔵さん(享年64)をしのぶ催し。兄の市蔵は「現実感がない。今でも他の小屋にいるような感じがしてしょうがない」と胸中を明かした。共演から仲を深めた盟友の笹野も「50歳にしてこんな友達ができるのかと思えた。アバンギャルドな俳優だった。ロボットやカエルが似合う、日本一の俳優。本当に、得難い俳優だった」と思いをはせた。

 8月2日に初日を迎える「八月納涼歌舞伎」(東京・歌舞伎座)では「らくだ」が上演され、笹野と市蔵も出演。笹野は初の歌舞伎座出演となる。「民間の人間として出させていただきますので、非常にプレッシャーに打ちひしがれています。温かく見守ってください」と恐縮しながら意気込んだ。

 市蔵が演じる馬太郎は亀蔵さんの当たり役。遺体である馬太郎を演じるにあたり、亀蔵さんは体を黄色に塗り舞台に上がっていた。実際に使っていた当時の塗料もわずかながら残っている。遺族によると研究熱心な亀蔵さんは、楽屋でフグ中毒の遺体の色について、医師から監修を受けていたという。

 この塗料はドイツで笹野が見つけ、贈ったもの。笹野は「亀ちゃんが“全身に塗るし、青とか黄色が大変なんだ。変な物を塗ると相手役に付いたり、衣装に付いたり”という話をしていてね」と当時を回想。そこでベルリンのメーク道具店で買った塗料を渡したところ、亀蔵さんは「すごくいい。体にぴったりつくし、衣装や相手役にもつかない」と大絶賛していたという。

 公演中には、わざわざ笹野がドイツから塗料を取り寄せていたことも、この日明らかになった。

 市蔵によると塗料の正体は染髪用の染料だった。現在は発売禁止されており、「出演者に“黄色、どうするの?”と聞かれる。どうしようか、考えています」と苦笑いした。

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