鈴鹿央士、成宮寛貴、森七菜ら共演「藁にもすがる獣たち」アッと驚く展開を楽しむべし

[ 2026年9月16日 17:15 ]

(C)曽根圭介/講談社 (C)2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会Photo By 提供写真
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 【映画コラム・CINEMA INFINITY】藁にもすがる獣たち(9月25日公開)

 1億円が入ったバッグをめぐり、欲望むき出しの人間たちが3つのドラマに分かれて展開していくミステリー。

 その1、年老いた祖母(風吹ジュン)と暮らす大学生の寛治(鈴鹿央士)はネットカフェでアルバイト中に1億円が入ったバッグを見つける。

 その2、不良警官の江波戸(成宮寛貴)は、やくざからの借金返済に迫られ絶体絶命のピンチ。そこに大金を手にするチャンスが巡って来る。

 3つ目のドラマは、夜の街で怪しげな仕事をしている、し~な(森七菜)と多額の借金と夫のDVに悩む主婦・美奈(MEGUMI)が計画する保険金狙いの殺人事件。

 最初は無関係だったと思えた、3つのドラマの登場人物たちが徐々に交錯していき、物語は進んで行きます。人生に切羽詰まった人ばかりが登場する群像劇です。群像劇といえば、今回が映画久々の出演になる成宮寛貴の09年主演作「ララピポ」を思い出しました。あれも人生に苦しむ人々が少しづつ絡んでいくっていう展開だったなあ。

 しかし、今回の絡み方には、ひと工夫施されており、それがこの作品の目玉かな。見事な構成、なかなか面白い仕掛けです。最後はどうやって着地するんだ?と案じていた私も、なるほどと納得しました。この作品、2回見た方がいいかもです。

 原作は江戸川乱歩賞作家の曽根圭介氏。脚本を担当した小林靖子氏によると「原作者サイドから大きく変えてほしいというオーダーを頂いた」そうです。監督・脚本の城定秀夫氏と共に、その仕事は見事に果されています。お金を使った大作もいいけれど、知恵を絞ったこういうアイデア勝負の作品に出会うと、得した気分になります。

 また、タイトルの文字から始まって、東映プログラムピクチャーへのオマージュがいたるところで感じられて、これまた楽しめました。おススメの一作。

 T・ジョイ梅田などで9月25日公開(樋口 徹)

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