「日本のスピード感でいたら乗り遅れる」ノーベル賞を社会の役に…坂口志文さんはスタートアップで飛躍を期す
2025年12月1日 05時10分 (9月5日 11時45分更新)
連載「ノーベル賞とスタートアップ 成果を社会に」
人類に多大な貢献をした個人や団体に贈られるノーベル賞。画期的な研究成果を社会で生かすため、スタートアップ(新興企業)の役割が重みを増している。今年の受賞が決まった大阪大特別栄誉教授の坂口志文さん(74)=生理学・医学賞=と、京都大特別教授の北川進さん(74)=化学賞=も関わりが深い。スウェーデンで10日夕(日本時間11日未明)に開かれる授賞式を前に、スタートアップや社会への応用を考える。
(上)「日本のスピード感でいたら乗り遅れる」ノーベル賞を社会の役に…坂口志文さんはスタートアップで飛躍を期す(この記事)
(中)京都大発のアトミスが挑んだMOFの量産 「誰もやらないこと」の先につかんだ成功
(下)時間もお金もかかる再生医療、困難を乗り越えるには 継続的な支援が急務
(番外編)日本にまだ少ないスタートアップ 機能するために何が必要か、名古屋大学の天野浩教授に聞く
【関連記事】ノーベル賞・坂口志文さん創業のスタートアップ「レグゼル」が初の治験へ 2026年夏にアメリカで
【特別対談動画】ノーベル賞の坂口志文さん&大隅良典さん対談 生命の謎を追う2人が語り合った90分
【動画】ノーベル賞の坂口志文さん、北川進さんが対談 同時期に京大で学んだ2人の共通点は
「受賞を機会にこの分野で研究が進み、臨床に応用できることを望んでいますし、私たちも寄与できれば」
10月6日、今年のノーベル生理学・医学賞に決まった直後の記者会見で、坂口さんは実用化への思いを語った。発見した制御性T細胞で自己免疫疾患の治療を目指すスタートアップ「レグセル」を創業しており、来年には米国で初の臨床試験(治験)を始める。「医学研究は人に役立ってなんぼ」。そう繰り返してきた。
約40年にわたり研究してきた制御性T細胞は、免疫反応を抑える「ブレーキ役」。がんの場合、ブレーキを弱めると免疫反応が活発になってがん細胞を攻撃する。この作用をヒントに、新たな治療法の開発競争が世界で進んでいる。
一方、免疫反応が体の正常な細胞を攻撃して起こる自己免疫疾患。関節リウマチや1型糖尿病など数多いが、...
この記事・コンテンツの続きは会員限定です。
紙の新聞の定期購読者の方は、無料で会員登録できます。
- 中日プラスに登録すると
- 中日新聞電子版が利用できる
- 会員向け記事が読み放題
- 各種メールマガジンで最新情報をお届け
※紙の新聞とは、中日新聞朝刊・北陸中日新聞朝刊・日刊県民福井です。
おすすめ情報