今季は“フルカウント男”…大勢の心を折った7人目・村松の「奪四球力」既に前年比3倍超で自己最多を超える41四球
2026年6月22日 10時03分
東京ドームを一歩出れば、レストランやスポーツバーに長蛇の列ができていた。試合開始はサッカーが先で、1時間後に野球。イニング間には勝利のアナウンスまで流れ、既に知っていたであろうスタンドは沸いた。注目の矢印が向く先はメキシコである。しかし、そんな日に前日までと変わらぬ4万2282人に足を運ばせる野球もすごい。サッカーがW杯史上最多の4得点なら、こちらは1イニング4得点。同じ青のユニホームで声援を送った竜党は、一気逆転のある野球の魅力を再確認できたはずだ。
塁に出た岡林、反撃の適時打を落とした細川、右前打で1点差にした高橋周、もちろん逆転打の阿部。見事な8回の9人攻撃で、大勢の心を折ったのは7人目の村松だったと思う。まだ負けていた2死一、二塁。フルカウントからの内角低め、153キロにバットを止めた。「入った」と思った大勢が天を仰いだ一球を、村松に聞いた。
「僕はボールだと見切れました」。満塁で阿部。四球の後の初球を狙え。格言通りに逆転打が弾んだ。
前年比、既に3倍超。自己最多(2024年の26)をはるかに超える41四球(リーグ2位)を選んでいる。とりわけ目を引くのがフルカウントからの27四球だ。両リーグでサンタナ(ヤクルト、28)に次ぐ多さ。僕は追い込まれるとノーステップにしているからだと思っていたが、村松の分析は違う。
「バットの軌道が去年までより良くなっているからだと思います。(投球に対して)ラインが入っている分、余裕があるんです」
0・1秒以下、数センチの世界だと思う。ボールを長く見られるようになっている。ちなみにフルカウントでの打率は2割2分7厘(22打数5安打)。強いわけではないが、昨季は何と12打数無安打だった。
「えっ…」と彼は絶句した。今季は胸を張れるフルカウント男。チームもこの3日間で13、トータルでも209四球はリーグ最多である。「奪四球力」。その中軸にいるのは細川であり村松だ。
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