走塁用手袋は日本でもお馴染み。巨人・松本剛の右手に注目 米大リーグのワールドシリーズは、残念ながらドジャースの3連覇の夢はついえたが、ブルワーズとレイズという初制覇を目指すチーム同士の顔合わせとなった。近年の大リーグは長打攻勢が注目されてきたが、機動力を持ち味とする似たカラーのチームによる最終決戦となった。
その中でもレイズのスピードスター、シンプソン外野手は魅力にあふれている。今季46盗塁でア・リーグ盗塁王に輝いた。出塁すれば必ず盗塁を狙ってくるし、セーフティーバントもうまい。目が離せない好打者だ。走塁が鍵となるシリーズになりそうな予感もある。
走塁といえば、以前からずっと気になっていたことがある。走者が塁上で身につける走塁用の手袋のことだ。手を保護するのが目的で、指がつながったミトン型も普及している。手のサイズよりも大きく、すっぽり手を覆い隠すタイプを使っている選手が多い。
ただ、この走塁用の手袋には細かい規定がない。私が広島で打撃コーチだった15年前頃にはもう使われていて、走塁の担当コーチに冗談でこんなことを言って笑ったのを思い出した。
「大きさが決まっていないなら、もっと指先が長いデザインのものを使ったらセーフになりやすいかな」
リプレイ検証が普及し、わずかなタイミングがビデオで正確に判定されるようになった。大リーグではヘッドスライディングをする選手が多く、指先がちょっとでも長いと盗塁などはある程度有利になるのではないかと感じる。わざとダボダボの大きなユニホームで打席に立って死球を誘う選手がいた時代もあったが、そんな戦法もほうふつさせる。
野球には次々と新しい技術やルールが導入され、チェックも厳しくなっている。粘着物質などによる不正投球を防ぐため、投手は帽子、グラブ、ベルト、手のひらなどを審判に厳しく調べられるようになった。
そんな現在でも、まだ新しい視点や隙間が生まれてくるのが野球のおもしろいところか。今季も熱いワールドシリーズを期待したい。(サンケイスポーツ専属評論家)