阪神・伏見寅威 史上初「両リーグで最優秀バッテリー賞」 重圧と戦いながら“ハルトラ”で13勝積み上げ

[ 2026年10月21日 05:15 ]

セ・リーグの最優秀バッテリー賞に輝いた伏見(左)と高橋
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 スポーツニッポン新聞社が制定する「2026年度プロ野球最優秀バッテリー賞」の選考委員会は20日、セ・リーグは阪神の高橋遥人投手(30)―伏見寅威捕手(36)、パ・リーグは西武の平良海馬投手(26)―小島大河捕手(22)を選んだと発表した。昨年、日本ハムで選出された伏見は、史上初の両リーグで受賞。また、新人捕手の受賞も小島が初。4選手には賞金100万円などが贈られる。

 遥人と寅威の名前から生まれ、虎党の間で人気を集めた「ハルトラ」が、バッテリーの最高栄誉を手にした。

 伏見にとっては、史上初となるセ・パ両リーグでの受賞というおまけも付いた。出場は54試合にとどまったが、高橋とのコンビが残したインパクトは強烈。高橋が挙げた16勝のうち13勝でマスクをかぶり、最多勝と勝率第1位を支えた1年を、こう振り返った。

 「まず、構えたところにしか来ない。構えたところに投げて打たれたら、やっぱりキャッチャーのせいになっちゃう。甘く入って打たれたら“僕が投げきれなかった”とピッチャーは言ってくれるけど。遥人の場合、打たれると、自分のせいだなと思う。そういうプレッシャーの中でやっていた」

 好投手をリードするからこその重圧と戦っていたことを明かした。最も印象に残っているのは、初めてバッテリーを組んだ3月28日巨人戦。「遥人が初めて開幕ローテに入って迎えた試合で、自分も阪神に入って最初の試合だったので、すごく印象に残っている」。高橋が3安打完封勝利を挙げ、2人揃って波に乗った。

 オリックス時代は山崎福也と組む「サチトラ」の愛称が定着した。日本ハムを経てタテジマに袖を通した今でも、捕手としてポリシーは変わらない。

 「プロのレベルが高いバッターに合わせてリードをすると、投手は自分の投球をすることが難しくなる。リードの基本は、まずピッチャーが投げやすいように考えてあげること。それを大事にしている」

 打者の攻略法を考える前に、まずは投手の立ち場に立つ。持ち味を引き出すリードが、リーグと球団が変わっても活躍できる秘けつだ。(倉世古 洋平)

 ▽セ選考過程 セは選考委員11人の「満票」で阪神の高橋―伏見に決定した。16勝3敗で最多勝に輝き、牛島和彦氏は「巨人のマルティネス―大城と悩んだが、リーグ連覇には“負けない高橋”が欠かせなかった」と高評価。中畑清氏は「バッテリーとしては文句なしにNo.1!」と絶賛し、槙原寛己氏も「一人で貯金13は破格の数字」とした。

 伏見はシーズン54試合の出場ながら、同じ捕手出身の伊東勤氏は「優勝経験もあるし、物おじしない大胆なリードもする。阪神投手陣には新鮮だったと思う」と分析。大野豊氏は「今はどのチームも一人の捕手で固定することはほとんどない。坂本の負担を減らしたという点でも伏見の加入は優勝に大きく寄与した」と評価した。

 ▽最優秀バッテリー賞 投手だけでなく、捕手にもスポットを当てて球界最高の「バッテリー」を表彰する。第1回は1991年で今年で36回目。選手や球界関係者、ファンの認知度も高い。投手は先発ローテーションの一員、または救援投手としてシーズンを通して活躍したことを最低条件とする。捕手はインサイドワークや盗塁阻止率、捕逸の少なさなどを基準に選考される。有藤通世氏は第1回から選考委員を務める。

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