出荷目前、松阪牛の死…家業継ぎ30年で初めての苦境 支援金を元に農業法人化
2025年3月1日 05時05分 (2月12日 11時33分更新)
【連載】特産松阪牛の誇り ある牛飼いの再挑戦
「松阪牛発祥の地」と呼ばれる松阪市飯南町深野地区で肥育を続けてきた森本武治さんが、今年11月の品評会に向けて再挑戦する様子を1年かけて追っていく。 (この連載は松阪支局・松山聖悟が担当します。随時掲載予定です)
(1)「これ以上の肉はない」特産松阪牛が誇りの牛飼い こだわりの先で襲った暗転
(2)出荷目前、松阪牛の死…家業継ぎ30年で初めての苦境 支援金を元に農業法人化(この記事)
(3)「納得できる牛さんしか手を出したらあかんのさ」 眺めて、触れて「家族」になる1頭を見つける
(4)科学的説明不能「まさに名人芸」 松阪牛の肥育のために棚田で米作り、国産にこだわり
(5)見えない肉を想像しながら育てる「匠の技」 松阪牛の品の良さは「い」形の角にあり
(6)松阪牛にも襲い掛かる連日の猛暑 夏バテに効果的なのはビール!?
(7)「買うてもらうのが勲章」、松阪牛に携わる人なら誰もが知る「和田金」 代々伝わる家憲とは
(8)「おいしさ以上の価値を提供する」 支援続ける料理人、ほれ込んだ特産松阪牛肥育農家の矜持
(9)「頼むぞぉ」、マッサージ中に漏れる本音 6年ぶりの予選へ、特産松阪牛の「美容」磨く
(10)誇りを胸に、特産松阪牛予選会を突破 森本さんの再起をかけた挑戦、最終章へ
(11)高まる緊張感と高揚感、「共進会は農家の生きがい」 特産松阪牛、2年半込めた愛情実る
(12)「あぁ、すごいな。わしは幸せやわ」 3年手塩にかけた命は、涙と決意の味
松阪市飯南町深野地区の肥育農家3代目、森本武治さん(77)。兵庫県産の子牛を900日以上育てて「特産松阪牛」として出荷し、新たな子牛を導入する。100頭近く肥育する大規模農家が珍しくない中、武治さんの牛舎にいるのは10頭ほど。このやり方で約30年間、生計を立ててきた。ところが2021年、取引先とのトラブルで、予定していた収入が得られなくなった。
災難は続いた。トラブル前から資金難で新たな子牛を導入できていなかったため、この時点で牛舎に残ったのは4頭のみ。...
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