10月3日の中日戦(神宮)で引退試合を迎えた石川は、本当に25年間よく頑張ってきたと思う。私がヘッドコーチから監督代行になった2010年。彼は開幕から6連敗と、勝てなく苦しい時期を過ごした。そんなときでも腐らず、任された試合に向かっていった姿を今でも忘れない。
結果的に、シーズン中盤から11連勝して13勝を挙げた。勝てないとき、うまくいかないときこそ人間性が出るもの。石川は野球に対するモチベーションは一切変わらなかった。それができたからこそ、あそこまで勝つことができたのだろう。
マウンドに上がった時と練習の時とでは、全く雰囲気が違った。普段はニコニコしているが、投げているときは人の話も耳に入らないぐらい集中しているし、表情も違う。あのメリハリというか、切り替えもすごいと感じた。200勝には届かなかったが、188勝は素晴らしい数字。194敗ということは、それだけ長年ローテーションを守ってきたということ。とてもすごいことだ。
あれだけの実績を残しても、毎年新しいものを取り入れてアップデートしていく。ヤクルトに残っている選手には、そういうところも受け継いでいってもらいたい。(サンケイスポーツ専属評論家)