試合後の優勝セレモニーで場内一周する阪神ナインに声援をおくる観客 2026年プロ野球の全日程が終了した。CSに駒を進めたチームも、惜しくも逃したチームもそれぞれのドラマがあり、ファンとともに143試合を戦った。1軍も2軍もなく、全選手に「お疲れさまでした」と伝えたい。そして熱い戦いの充実したシーズンを見せてくれたことに感謝したい。
優勝した阪神とソフトバンクは、シーズンを通していい戦いをした。両チームとも戦力が充実し、シーズン前から高評価を受けて優勝を予想する声も多かった。期待通りに実力を発揮するというのは簡単なことではないのだが、その中においてトップでゴールテープを切ったのは特筆される程すごいことだと思う。
両チームを評すると、シンプルに〝強い〟という言葉がぴったりくるだろう。阪神は佐藤輝明選手、森下翔太選手、大山悠輔選手が主軸に座り、高橋遥人投手、才木浩人投手、村上頌樹投手らの先発陣に加えて、若手の工藤泰成投手が抑えとして活躍した。
ソフトバンクは盤石という印象だった。1番に正木智也選手が定着し、近藤健介選手、栗原陵矢選手の上位打線はもちろん、下位も穴がない。投手陣も大津亮介投手、上沢直之投手、モイネロ投手に若手の前田悠伍投手が加わった。投打に隙がなく、強力そのものだ。
それだけに、「これだけ戦力がそろっているのだから、勝って当然だ」と言われるプレッシャーもあっただろう。
1シーズンを乗り切って優勝するというのは、そんなに簡単なことではない。活躍している選手たちにも必ず好不調の波はあるし、疲労が蓄積することもある。その中で体調を維持し、日々技術の向上に取り組む努力がないと、1年を通して結果を出すことはできない。
そもそも戦力の整ったチームはすぐにできるものではない。球団側の適切な編成計画があり、選手の育成プログラムがあり、戦力を維持するためのバックアップがあって初めてチーム力はアップする。ここまで完成度を高めるのは並大抵のことではない。
今年も夏の暑さや天候不順で雨の多さがあり、日程消化の難しいシーズンだっただけに、全チームの健闘には改めて敬意を表したい。シーズン終了のチームには来季の奮起を、CS出場の選手はここからさらに熱い10月を期待する。とにかくここまでお疲れさまでした。(サンケイスポーツ専属評論家)