ファーム日本選手権でのDeNA・村田修一監督=しずてつスタジアム草薙(撮影・岩崎叶汰) 今季から3地区制となったファーム・リーグでDeNAは中地区で74勝40敗8分けの貯金34で優勝を果たした。3日から行われたファーム日本選手権(静岡)では準決勝で敗退したが、収穫の多いシーズンだった。今季から指揮を執る村田修一2軍監督(45)は「ユニホームを着て開幕した当初は、リーグ優勝を目指すのが最初のステップだった」と振り返る。
今年2月、4年ぶりに沖縄・嘉手納町で行われた2軍春季キャンプの初日、ナインを前に指揮官は「自己決定」、「凡事徹底」、「七転八起」と3つの心構えを訓示に盛り込んだ。
「選手としてもう一回野球と、どう真摯に向き合うかというところから始まった。(最後は)僕らは助けられないというのは常に言っている。『やるのは君たちだし、君たちが決めて一生懸命全力でやるというのをファンが見ている』。僕らはそれをサポートするだけ」
全力疾走といった野球面はもちろん、靴を並べることなど規律面を厳しく説き続けた。若手が多く集まる2軍の場。プロ野球選手としてだけではなく、野球を職業とする一社会人として当たり前の行動を求めてきた。
人間育成と並行して1軍への戦力供給を進めてきた。春季キャンプでは1軍と同様に非公開練習を行い、サインプレーを強化。さらにケース打撃では1死一、三塁などの場面を定めて進塁打やスクイズといった練習を繰り返した。
「年間通してやり続けるのが2軍のあるべき姿」と村田2軍監督。いざ1軍の舞台に呼ばれ、一発で仕事をこなせるか。強打で得点の計算が立つのは主力の一握りだからこそ、戦術理解や小技といった状況に応じた打撃も必要となる。
ファームからの突き上げではドラフト3位・宮下(東洋大)が遊撃手ではチーム最多の53試合に先発し、8本塁打を放つなど飛躍。投手陣では5年目の深沢が5勝、ドラフト4位・片山(ホンダ)が3勝を挙げるなど7月以降の1軍の反攻を支えた。
将来のベイスターズを支える若き星たちが経験した濃密な1年。酸いも甘いもすべては未来への糧となる。「リーグ優勝したのは自信を持って。もう一つ高いレベルでやるために、さあどうしましょうか、というところだと思う」と村田2軍監督。横浜スタジアムで喝采を浴びる日を目指し、鍛錬の日々は続いていく。(児嶋基)