【甲子園】沖縄尚学 末吉良丞が169球で11回完投「絶対に降りたくない」

[ 2025年8月18日 05:00 ]

第107回全国高校野球選手権第12日・3回戦   沖縄尚学5―3仙台育英 ( 2025年8月17日    甲子園 )

<仙台育英・沖縄尚学>チームを8強に導いた沖縄尚学・末吉(撮影・亀井 直樹)
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 3回戦4試合が行われ、8強が出そろった。沖縄尚学は延長11回タイブレークの末、仙台育英(宮城)を5―3で振り切り2年ぶりの準々決勝進出。2年生左腕・末吉良丞(りょうすけ)投手が自己最多の169球を投げ12三振を奪い、11回9安打3失点で大会2度目の完投勝利。休養日を挟んであす19日、東洋大姫路(兵庫)と準々決勝で対戦する。県岐阜商も16年ぶりの8強を決めた。

 魂を揺さぶるような投げ合いのクライマックスだった。タイブレークで2点を勝ち越した直後の延長11回2死三塁。末吉が打席に迎えたのは、仙台育英・吉川陽大(あきひろ=3年)だった。151球で10三振を喫した相手エース。「ここで切る」。自己最多の169球目、129キロのスライダーでニゴロに抑え「よっしゃ、勝ったぞ!」と初めてポーカーフェースをわずかに崩した。

 3年前の夏の覇者との対戦。初回に先制を許し、沖縄大会決勝の2回から続いていたチームの無失点が26回で止まった。2―1の5回には2失点して逆転を許したが、9回を終えて3―3。3年生左腕・吉川との根比べとなったが「投げ合いでは絶対に(マウンドを)降りたくない」と燃えた。無死一、二塁のタイブレークの10回は無得点の後、バントを試みる先頭の代打に「バントするものならやってみろ」と追い込んでから、スライダーでファウルにさせスリーバント失敗。その後、1死満塁ではスクイズを139キロ直球でファウルにさせるなど、最後は一直で脱出し勝利に導いた。

 3安打で完封した1回戦の金足農(秋田)戦以来の先発で、2度目の完投勝利となった2年生左腕。今春の選抜では失点をすると照れ笑いや苦笑いをする姿があったが、同じ左腕で99年選抜優勝に導いた比嘉公也監督から「どんな時でもそういうのはいらない」と指摘され改めた。息詰まる熱戦にも淡々と投げ続け、チームを春夏通算30勝に導いた。

 大会前に帽子のつばの裏に「羽」と書いた。「バランスが良くないと奇麗に見えない」という理由は理想のフォームに重ねている。2年ぶりの8強入りに「夏のてっぺんを獲れるように頑張りたい」と末吉。沖縄県勢では10年の興南、そしてチームにとっては08年選抜以来17年ぶりの頂点まで羽ばたいてみせる。 (杉浦 友樹)

 ○…末吉を粘り強くリードした「5番・捕手」の宜野座恵夢(えいむ=3年)が、貴重な一打を放った。タイブレークの延長11回、先頭の遊ゴロで1点を勝ち越しなおも1死二塁から左越え適時三塁打。「(守りが)楽になったし、点を取れて良かった」と笑った。延長10回の守備での先頭のスリーバント失敗には「末吉のスライダーは球速も落差もあってバントはしづらい。無失点につながって良かった」と、してやったりだった。

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