横浜高校のスターになれなかった男が甲子園のベンチに入るまで 名門を支える高浜晴翔マネジャーの青春
Photo By スポニチ
【元公務員記者の目】2020年にスポニチに入社した記者の前職は地方公務員。福岡県福津市の教育委員会で3年間、スポーツ担当の仕事に励み、スポーツを「する・みる・ささえる」の活動を通して市民の生活向上を目指した。
連載「元公務員記者の目」ではアマチュア野球界の「ささえる」人々の活躍を伝える。第5回は今夏の甲子園に出場する横浜(神奈川)の高浜晴翔マネジャー(3年)。宮崎での中学時代は有望として名を馳せた選手の道を諦め、記録員として甲子園のベンチに入るまでの道のりを聞いた。(聞き手 アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)
――記録員として初めての甲子園ベンチ入り。
「本当に楽しみです。3年生は本当に仲が良いので一緒に甲子園に行けることがすごくうれしい気持ちです」
――優勝した神奈川大会を振り返って。
「(村田浩明)監督さんから抽選が終わった後から“逃げ切って逃げ切って、圧倒して勝つぞ”と言われました。監督さんの求めている野球に近い野球ができたんじゃないかなって思います」
――ベンチから見ていて、一番印象に残っている場面は。
「そうですね…。やっぱり桐光学園との決勝の9回の守備です。桐光学園戦の1試合はまるまるイメージに残っていますね。ずっと練習してきたことが存分に出た試合でした。バッティングでは先制点を取って、そこからどんどん追加点を入れていくっていう感じで、横浜の野球ができましたね」
――横浜高校ではいつからマネジャーに。
「2年の秋が始まる前です。それまではずっとキャッチャーをやっていました。1学年上の阿部さんたちが(夏の)甲子園出場を決めた時くらいから新チームのことを意識しました。(マネジャーの)林田さんが頑張っている姿を見ていて、チームを支えるのはかっこいいと思っていました。自分たちの代はマネジャーがいなくて、自分が選手で貢献する度合いより、マネジャーとしてチームを支える方がチームのためになるんじゃないかという思いから監督さんに“やらせてください”とお願いしました」
――村田監督からの言葉は。
「甘いもんじゃないぞ、と言われました。“本当に覚悟はあるんだな”と言われて“あります。やります”と答えたら“言ってくれてありがとう”と」
――しかし、2年秋の大会後、再び選手に戻りましたね。
「はい。秋は自分が(記録員として)ベンチに入っていたんですが、やっぱりマネジャーとして全然力不足なところがありました。今考えると自分の仕事に精一杯になって周りが見えていなかった。それで選手に戻ることになりました。落ち込みましたね。“どうしよう…と。でも、選手に変わって貢献できるところはバッティングキャッチャーとかブルペンキャッチャーとかありましたし、そこはもう仕事を全力でやり切ろうと。その中で見えてくるものはたくさんありました」
――選手に戻ったことで得られたものは。
「いつマネジャーに戻れるか分からなかったんですけれど“戻った時には絶対にやってやろう”と。冬のランメニューも頑張ってやっていけば選手の信頼も得られると思っていました。練習を1日やる中でアップから終わりまで、どういうタイミングでマネジャーにどう動いてほしいのかっていうのが分かるようになりました。整備のタイミングでトンボが出ていなかったら自分が出しますし、水分補給のジャグがなくなっていたら出す。ここのタイミングでこの物が必要だなとか、監督さんはこのタイミングでノックを打ち始めるなとか。選手をやりながらでもマネジャーっていう意識を持つことで見えるところがたくさんありました。後から思ったことですが、監督さんには“違う視点で見てこい”という思いがあったのかなと思います」
――そして春季大会から再びマネジャーとしてベンチに戻りました。
「春の抽選会の時に監督さんから“行ってこい”と言われました。めちゃくちゃうれしかったですね。“やっと来た…”っていう感じで。もう本当にいつ戻ってもいいように準備はしていたので」
――正捕手は1学年下の脇山選手。元々同じポジションだった後輩の活躍をどう見ていますか。
「本当にもう割り切ってマネジャーとして見ているので、すごくチームのために頑張ってくれていると思う。脇山の活躍でこの夏、チームも勝ち進めたところもあるので感謝しかないです。率直に、あいつの活躍はうれしい。同じ九州出身で同じキャッチャー。すごく仲がいいので悔しいっていう気持ちより、頑張ってくれてうれしい気持ちです」
――甲子園ではどのような役割を。
「暑さ対策もそうですし、スコアを書きながら、カウントだったり、声かけだったりできればなと思います。キャッチャー出身なので防具をつけて一番大変な捕手の体調だったりとか、いろいろなところに気を配って、みんなが野球に集中できる環境を少しでもつくりたいなと思っています。悔しい思いをたくさんしてきたので、甲子園ではみんなで笑顔で終われるような夏にしたいです」
◇高浜 晴斗(たかはま・はると)2008年(平20)9月1日生まれ、宮崎県出身の17歳。学園木花台小2年から木花少年野球クラブで野球を始め、木花中では南宮崎ボーイズに所属。横浜では2年秋からマネジャー。遠投100メートル、50メートル走6秒5。憧れの捕手は巨人・甲斐。1メートル76、75キロ。右投げ右打ち。
野球の2026年8月4日のニュース
-
ロッテ・益田直也250セーブ達成記念グッズを5日から販売
[ 2026年8月4日 23:00 ] 野球
-
巨人・マルティネス「自分も含めてリリーフがいい結果を残せなかった」 延長12回にまさかのサヨナラ被弾
[ 2026年8月4日 22:55 ] 野球
-
日本ハムOBが指摘 今年の日本ハムに失策が多い理由「どれだけ救われているか」
[ 2026年8月4日 22:52 ] 野球
-
250Sあと9の巨人守護神は悪夢の延長12回2死でサヨナラ被弾 橋上監督代行「打った方を褒めるべき」
[ 2026年8月4日 22:37 ] 野球
-
中日・井上監督「直感が…」 村松開人のサヨナラ打を演出したボスラーの2発 5試合ぶり先発起用の裏に…
[ 2026年8月4日 22:25 ] 野球
-
ヤクルト・キハダ守護神剥奪へ“ラストチャンス”生かせず 池山監督「何も変わっていない」2軍再調整も
[ 2026年8月4日 22:22 ] 野球
-
広島 今季5度目の劇勝!延長12回2死からファビアンがサヨナラ弾 8回には秋山が激走三塁打で同点演出
[ 2026年8月4日 22:15 ] 野球
-
強行策実らず…日本ハムが“天敵”に零敗 新庄監督「また金縛りになっていたね」
[ 2026年8月4日 22:10 ] 野球
-
西武自力V消滅 西口監督「ずるずるいくわけにはいかない」
[ 2026年8月4日 22:00 ] 野球
-
西武・西口監督は敗戦も同郷のロッテ益田を祝福「本当に素晴らしい結果」 同じ和歌山県出身
[ 2026年8月4日 21:50 ] 野球
-
阪神・村上頌樹 最少失点も援護無く6敗目 「悔いの残る1点」と唇かむ
[ 2026年8月4日 21:47 ] 野球
-
阪神「結果はアウトなので、僕の判断ミス」7回の大山悠輔本塁憤死で田中秀太コーチが自身の責任を強調
[ 2026年8月4日 21:46 ] 野球
-
阪神 元山飛優が2打席連続3球三振から奮闘のマルチ安打「つながればいいなと思って」
[ 2026年8月4日 21:41 ] 野球
-
今季8度目零敗 日本ハム新庄監督わずか5安打に「金縛りになってたね。またね。明日解けるでしょう」
[ 2026年8月4日 21:40 ] 野球
-
元監督の伊東勤氏が250セーブ祝福「ロッテのブルペンは益田が万全の状態なのを前提に成り立ってきた」
[ 2026年8月4日 21:40 ] 野球
-
阪神・ガルシア「何とかセーフになりたかった」 一塁必死のスライディングも実らず、虎初安打はまだ
[ 2026年8月4日 21:39 ] 野球
-
ロッテ・益田直也「頭ではチラついていた」「ホッとした」通算250セーブ! 本拠で達成
[ 2026年8月4日 21:09 ] 野球
-
中日 劇的サヨナラ!9回、ボスラーのこの日2発目7号で追いつき、最後は村松が決めた
[ 2026年8月4日 21:00 ] 野球
-
阪神 藤川監督「野球ですから。勝負はかける」7回の大山憤死の場面に言及「勝負」ワード4回繰り返す
[ 2026年8月4日 20:47 ] 野球
-
ロッテ・益田直也が通算250セーブ達成! マウンド上で感極まる 平成生まれの投手で初の名球会入りへ
[ 2026年8月4日 20:45 ] 野球
























