地下鉄の駅で行き交うユニフォーム姿の若者、稼働率98%の球団も 「ブームじゃない」韓国のプロ野球人気

[ 2026年10月20日 11:00 ]

満員のソウル蚕室球場(ストライク・ゾーン提供写真)
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 【室井昌也コラム 月に2回は韓情移入】

 NPBでクライマックスシリーズが導入されるかなり前から、Aクラスの5チームが進出可能な「ポストシーズン制度」を採用していた韓国KBOリーグ。

 かつてのKBOポストシーズンはシーズン中とは別格の熱気だったが、近年は秋の決戦だけが特別に盛り上がるわけではない。韓国の野球熱は年間を通して高い。

 今季のKBO公式戦の1試合平均観客数は1万7737人だった。「少ない」と感じるかもしれないが、韓国の球場の平均収容人数は約2万人。座席の稼働率は約85%だ。

 収容人数が2万4000人と最も多いサムスンライオンズの本拠地、韓国南部の大邱(テグ)サムスンライオンズパークは、今季リーグ1位の171万7050人を動員。座席稼働率は約98%に達した。韓国で「週末」に分類される金、土、日の33試合は全試合満員だった。

 ソウル首都圏では球場以外でも観客の多さを実感する。夜10時過ぎの地下鉄駅。市内東部の蚕室(チャムシル)球場、西部の高尺(コチョク)スカイドーム、近隣の仁川(インチョン)または水原(スウォン)での開催が重なると、様々な色のユニフォームを着た若者とあちこちですれ違う。

 今季のリーグ総観客数は過去最多を3年連続で更新する1277万551人。韓国の人口の4人に1人に相当する延べ観客数だ。

 その人気は、突出した国民的スターが引っ張る一時的な「ブーム」とは異なる。野球場で楽しい時間を過ごすことが、娯楽として定着している。チケット入手も激しさを増し、「チケットを取ってほしいとよく言われますが、我々でも取れません」と球団幹部は話す。

 チケット争奪戦は転売問題にもつながり、国の行政機関も動いた。文化体育観光部は8月28日に不正転売に関する施行令を改正。販売金額の最大50倍の課徴金や、通報に対する報奨金制度などを新設した。

 来月、東京ドームでは韓国代表が出場する「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」が行われる。その際、韓国から訪れるファンの多さに、人気の高さを実感するだろう。

 ◇2026年KBOリーグ球団別観客数(KBO発表)

(1)サムスン 171万7050人
(2)LG 162万2238人
(3)斗山 150万7522人
(4)ロッテ 136万401人
(5)KIA 129万9388人
(6)SSG 125万1532人
(7)ハンファ 115万694人
(8)KT 102万2972人
(9)キウム 93万5849人
(10)NC 90万2905人

計 1277万551人

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