「ギリギリ社会性、保ってるな」RAZORのギタリスト剣 “内なる怪物”と向き合う音作り「攻めの姿勢はまだ終わらない」

[ 2025年11月28日 11:00 ]

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 5人組ロックバンド「RAZOR(レザー)」が10月17日に新シングル「In CREATURE」をリリースした。人間の内に潜む“獣性”をテーマにした作品。バンドのサウンドを支えるギタリスト・剣がソロインタビューに応じ、制作の裏側、楽曲に込めた“人間の本性”について語った。(ヴィジュアル系特集取材班)

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 最初に提示したのはカップリング曲「脈動」。その後、事務所から「さらに攻めの曲を」との提案があり、新たに生まれたのが「In CREATURE」だった。「ヘビーメタルのような激しさ」「攻撃的で混沌とした世界」をテーマに、重厚なドラムとギターがせめぎ合うサウンドを追求したという。

 ラテン語の一節〈Homo creatura intus portat(人間は内側に獣を抱える)〉が象徴する世界観を持つ歌詞はボーカル・猟牙との合作。剣が担当したサビ後半の♪愛に 狂い狂わせ淫らに踊れ――には自身のメッセージが宿る。「誰もが心のうちに怪物を持っている。時にそれが顔を出すこともあるけど、それも人間の一部だと思うんです」。

 「自分の中にもめっちゃあると思いますよ」と笑いながら、続けてこうも打ち明けた。「ずっと“いいやつ”だと思って生きてきたけど、最近“終わってます”って言ってる(笑い)。ギターや音作りには真面目だけど、人としてのバランスはギリギリ社会性を保ってるなって。そろそろ人間性も磨いていかないと。音だけじゃなく、自分自身もちゃんと育てたいなって思います」。仕事熱心でストイックな一方、冷静に自分自身の変化についてもしっかり俯瞰(ふかん)する。

 制作スタイルは独特だ。レコーディングと作曲をほぼ同時に進め、デモの段階で楽曲の9割を完成させる。「イントロからラストまで、曲のバランスを丁寧に組み立てる。激しさの中にも“完成度”を求めているんです」。その言葉の通り、「In CREATURE」は混沌の中に精密さが宿る一曲となった。

 ライブ初披露の瞬間、会場はすでに熱狂に包まれていた。「初日からファンのノリがすごく良かった。初披露って緊張するんですけど、80〜90点くらいの出来だったと思います」。演奏中は「攻めの気持ち」でありながら、どこかで冷静さを保つ。「ぐちゃぐちゃにならないように、常にテンポを意識してる。気持ちは攻撃的でも、頭の中では冷静に構えてます」。

 そのストイックな姿勢は、ステージングにも通じている。「見せ方も大事ですけど、やっぱり一番はスピーカーから出る音。ちゃんとした演奏と歌で届けることが、何よりファンのテンションを上げると思うんです」。

 “内なる怪物”を音に変え、己の限界と向き合いながら、それでも前へ進み続ける。

 「In CREATURE」は、剣という人間の現在地を刻んだ一曲だ。静かな笑みの奥に宿るのは、変わらぬ闘志――。「攻めの姿勢は、まだ終わらない」。

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