高まる緊張感と高揚感、「共進会は農家の生きがい」 特産松阪牛、2年半込めた愛情実る
2025年12月28日 05時10分 (2月12日 11時37分更新)
【連載】特産松阪牛の誇り ある牛飼いの再挑戦
「松阪牛発祥の地」と呼ばれる松阪市飯南町深野地区で肥育を続けてきた森本武治さんが、今年11月の品評会に向けて再挑戦する様子を1年かけて追っていく。 (この連載は松阪支局・松山聖悟が担当します。随時掲載予定です)
(1)「これ以上の肉はない」特産松阪牛が誇りの牛飼い こだわりの先で襲った暗転
(2)出荷目前、松阪牛の死…家業継ぎ30年で初めての苦境 支援金を元に農業法人化
(3)「納得できる牛さんしか手を出したらあかんのさ」 眺めて、触れて「家族」になる1頭を見つける
(4)科学的説明不能「まさに名人芸」 松阪牛の肥育のために棚田で米作り、国産にこだわり
(5)見えない肉を想像しながら育てる「匠の技」 松阪牛の品の良さは「い」形の角にあり
(6)松阪牛にも襲い掛かる連日の猛暑 夏バテに効果的なのはビール!?
(7)「買うてもらうのが勲章」、松阪牛に携わる人なら誰もが知る「和田金」 代々伝わる家憲とは
(8)「おいしさ以上の価値を提供する」 支援続ける料理人、ほれ込んだ特産松阪牛肥育農家の矜持
(9)「頼むぞぉ」、マッサージ中に漏れる本音 6年ぶりの予選へ、特産松阪牛の「美容」磨く
(10)誇りを胸に、特産松阪牛予選会を突破 森本さんの再起をかけた挑戦、最終章へ
(11)高まる緊張感と高揚感、「共進会は農家の生きがい」 特産松阪牛、2年半込めた愛情実る(この記事)
(12)「あぁ、すごいな。わしは幸せやわ」 3年手塩にかけた命は、涙と決意の味
2年半余りをかけ、愛情を込めて育ててきた牛が評価される緊張感と高揚感。6年ぶりに晴れ舞台に立った牛飼いは、審査が進むにつれて、この場が自分の生きがいだと確信した。
年に一度の特産松阪牛の品評会「松阪肉牛共進会」。今年は雲一つない快晴となった11月23日、松阪農業公園ベルファーム(松阪市伊勢寺町)で開かれ、予選を勝ち抜いた50頭が出品された。松阪市飯南町深野の肥育農家3代目、森本武治さん(78)は「みすとし5」号と「もりやま」号の2頭で臨んだ。
森本さんの本命は「みすとし5」号。立ち姿や体の幅が「品評会向き」だと、肥育を始めた時から出品を決めていた。一方の「もりやま」号は、10月下旬の予選会から体重が20キロ増え、668キロまで成長した。最後の1カ月でここまで肥えるのは珍しい。仕上がり方は2頭で異なるが、いずれも森本さん自慢の牛だ。...
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