救援投手の功績を“独自の指標で可視化” 『損保ジャパンHIKESHI賞』で振り返る前半戦

[ 2026年8月5日 12:00 ]

 救援投手の貢献度を示す指標として「ホールド」があるが、「無走者からの無失点」と「満塁をしのいだ無失点」では、同じ1ホールドでも意味合いが違う。走者を多く抱えているほど、抑えた時にチームにもたらす価値やファンの熱狂度は大きくなる。ホールドがつかない負けている場面での力投も同様だ。そんな「記録には残りにくいが、絶体絶命のピンチを救った救援投手の功績」を独自の指標で可視化するため、2026年から「損保ジャパンHIKESHI賞」が新設された。前半戦終了時点のランキングをもとに、両リーグのトップに立つ救援投手が魅せたこん身の〝火消し〟を、本人の言葉を交えながら振り返る。

ファンの肌感覚に近い、加算・減点のシビアな新指標


「損保ジャパンHIKESHI賞」前半戦終了時のランキング(公式サイトより)

「損保ジャパンHIKESHI賞」前半戦終了時のランキング(公式サイトより)

「損保ジャパンHIKESHI賞」前半戦終了時のランキング(公式サイトより)

 損保ジャパンHIKESHI賞の根幹となる「HIKESHIポイント」は、先発投手以外の救援投手が対象となる。ポイントは【(A)獲得アウト価値 - (B)自身が出塁させた走者の数 - (C)登板中に許した得点】で算出される。

 (A)は1アウト獲得につき1ポイントだが、前任投手が残した走者がいる場合、一塁に走者がいれば1ポイント、二塁は2ポイント、三塁は3ポイントが加算される。(B)は出塁させた走者一人につき2ポイントの減点となる。(C)は前任投手が残した走者の得点も含めたもので、許した得点を4倍にした大きなペナルティーとなる。

 前任投手が残した走者を還しても自責点にならないが、この指標では〝火消し失敗〟と位置付けられる。逆に多くの走者を背負った状況で抑えれば、大きな加点となる。ファンの肌感覚に極めて近く、加点も減点も容赦なく行われる指標だからこそ、救援投手の凄みが浮き彫りになる。

【セ・リーグ暫定 1 位】試合の分岐点で輝く変則右腕・船迫大雅(巨人)


セ・リーグ暫定1位の巨人・船迫大雅

セ・リーグ暫定1位の巨人・船迫大雅 Photo By スポニチ

 前半戦を終え45ポイントでセ・リーグトップに立つのが、巨人・船迫大雅投手(29)だ。「シーズンが終わって、獲れていたらいいなと。それまでは自分のピッチングをどれだけ続けられるか、だけだと思います」と虎視眈々と狙う。

 24年に22ホールドを挙げ球団最年長28歳で新人王を獲得した変則右腕。今季も前半戦を終え31試合で防御率2・70、14ホールドとブルペン陣に欠かせぬ存在だ。5月2日の阪神戦では5―2の6回、先発の田中将が1死満塁を招いた場面で登板。前川に押し出し四球を与えるも、福島を二ゴロ併殺打に打ち取り、勝利をたぐり寄せた。

 ホールドのつかないビハインドの場面やイニング途中の登板も少なくないだけに同賞は「ありがたい」とモチベーションのひとつ。「勝ちか負けか、試合の分岐点を任されているので、そこでしっかり自分の仕事をしたい」。火を消し続ける。

【パ・リーグ暫定 1 位】迷いなく腕を振りピンチを鎮火・津森宥紀(ソフトバンク


パ・リーグ暫定1位のソフトバンク・津森宥紀

パ・リーグ暫定1位のソフトバンク・津森宥紀 Photo By スポニチ

 パ・リーグはソフトバンク・津森宥紀投手(28)がトップに立っている。両リーグトップの54ポイント。「チームに貢献できているということだと思うし、ここからもそういう場面で抑えていけるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

 前半戦のハイライトとなった登板は7月20日のロッテ戦(ZOZOマリン)。守護神・杉山とセットアッパーの松本裕が連投していたためベンチ外となる中で、5―4の9回にマウンドを託され今季初セーブを挙げた。「いつも通りやるべきことをやろうと準備していました」。今季の〝火消しぶり〟が評価されてのもので期待に見事に応えた。

 「今はボールを入れにいくのではなく、自分が持っているものを全部出せるように腕を振ることを意識しています」。もちろん、後半戦もフル回転するつもりだ。

勝負の後半戦、リリーフ陣の働きに注目


 絶体絶命のピンチでマウンドに上がり、悪い流れを断ち切るリリーフ投手たち。彼らの存在なくしてチームの勝利はあり得ない。優勝争いが本格化する後半戦、勝負を分ける中継ぎ、抑え投手の働きを「損保ジャパンHIKESHI賞」とともに注目してみるのも面白いだろう。

 「両リーグ上位5名」「各球団上位3名」の最新ランキングは、毎週火曜日に更新(月曜日または火曜日が祝休日の場合は、翌営業日以降)。詳細や最新情報は、以下の特設ページ・公式SNSをご覧ください。

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