ソフトバンク・山本祐大 古巣との日本Sへ「やれる準備を」 当時、介抱した川上審判員の意識回復には笑顔

[ 2026年10月18日 06:00 ]

川上審判員の意識回復を心から喜んだ山本祐
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 ポストシーズンに入り佳境を迎えているプロ野球界に朗報が届いた。日本野球機構(NPB)は、4月に頭部を負傷して緊急手術を受けた川上拓斗審判員(30)について医師から意識回復の判断を受けたことを16日に報告。当時DeNAの捕手として間近で事故に遭遇したソフトバンクの山本祐大捕手(28)は回復を心から喜んだ。24日開幕の日本シリーズではDeNAと対戦することが決まった。抜かりなく準備を整え、古巣との頂上決戦に臨む。

 誠実な男は朗報に驚きつつ、ホッとひと息ついていた。あの事故から約半年。懸命な治療が続いていた川上審判員の意識が回復したと伝え聞くと、山本祐は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 「えっ、本当ですか。知らなかったです。良かった。それは僕にとって、いい情報。本当にそれは良かった」

 当時DeNAに在籍していた4月16日のヤクルト戦(神宮)。スタメンでマスクをかぶっていた山本祐の間近で事故は起きた。ヤクルト・オスナがスイングしたバットが手から離れ、球審だった川上審判員を直撃。そのまま倒れ込み、担架で運ばれ、救急車で病院に搬送された。「目の前でした」。球場が騒然とする中、可能な限りの介抱をしたのが山本祐だった。

 5月に電撃トレードでソフトバンクに移籍し、新天地ではリーグ優勝を経験。緊急手術を受けた川上審判員が会話や食事もできるまでに回復したと伝え聞いたのは、日本ハムとのCSファイナルSを制した16日の祝勝会の後だった。山本祐は「ずっと気にはしていました。川上さんが無事で戻ること、審判として戻ることを願っていました」と素直な思いを明かした。

 川上審判員は現場復帰へ向けてリハビリを始め、山本祐は自身初の日本シリーズに向かう。DeNA時代の24年は出場資格のある40人枠に入ったが、けがのために出場できなかった。「出たことがないのでね。どこが相手となっても、自分がやれることの準備だけはしていこうとは思います」。相手はCSファーストSから6戦全勝で勝ち上がり、勢いに乗る古巣・DeNA。しっかりと準備をして大一番に臨む。

 全3戦にスタメン出場したCSファイナルSは第2戦まで無安打だったが、第3戦でいずれもフェンス直撃の三塁打、二塁打を放った。日本シリーズへ向けて自慢の打力も復調ムードだ。攻守で躍動し、頂上決戦にふさわしい勝負を届ける決意だ。(井上 満夫)

≪NPBが防護措置など対応進め≫
 ○…川上審判員の事故を受け、プロ野球界では防護措置などの対応が進められた。日本野球機構(NPB)が審判員に通達し、4月18日から球審がヘルメットをかぶる運用を開始。また、スイング途中でバットを投げ出して、他者を脅かすような行為を「危険スイング」と定め、退場などの罰則規定を設けることが決まり、5月12日から適用されている。

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