韓国の「打高投低」は打者と投手だけの問題じゃない? 「ヒット」の判定に投手が異議申し立ても

[ 2026年7月7日 11:00 ]

 昌原(チャンウォン)NCパークのスコアボード(ストライク・ゾーン提供写真)
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 【室井昌也コラム 月に2回は韓情移入】

 「韓国は打高投低」

  KBOリーグの中継や試合を見たことがなくてもこの言葉を言ったことがある、書いたことがあるという日本の野球ファン、関係者は少なくないだろう。

 個人成績の分かりやすい部分を見ても、NPBで打率3割以上の打者が4人なのに対し、KBOは14人。防御率1点台はNPBが5人、KBOは0人だ。

 KBOが「打高投低」といえばそうなのだが記録上、「投手が不利」と感じる点がある。それは公式記録の失策(エラー)の判定だ。

 NPB、KBOともに野球規則における失策の定義はほぼ同じ。要約すると、

 「普通の守備位置で通常の守備行為なら捕球できたと記録員が判断した場合、その野手に失策が記録される」となる。

 KBOの野球規則には「野手にボールが触れた時だけ、失策が記録されるわけではない」との一文もあるが、実際は野手の正面に近い打球でも、KBOでは「H」の文字がビジョンに表示されることが少なくない。

 現場の選手、コーチはどう感じているのか。

 40代のレジェンド打者は「MLBやNPBに比べて、KBOはその傾向(安打と判定される)があります。昔からです。もしその基準が突然変わってしまったら、打率の価値が変わってしまうから難しいかもしれないですね」と言う。

 現役時代に遊撃手と三塁手で活躍した守備コーチも「昔からそうだから、今さら変えられないのでは」と同じ見解を示した。

 一方、現役時代に代表経験もある投手コーチは「外国人投手にとってナーバスになる部分」と話す。

 「ピンチのような緊張した場面で自分が打ち取ったと思った打球がアウトにならず、エラーではなくヒットと記録されると、緊張が怒りに変わって投球リズムを崩すタイプの投手がいます。後から異議を申し立てたという話も聞きます」

 KBOでは2022年5月から安打、失策、野手選択の判定に異議がある場合、球団または選手が試合終了後24時間以内に異議申し立てができる。審議は記録委員長など3人で行い、訂正の有無は5日以内に通知される。

 今季の記録訂正は申し立て申請と記録員によるものを含めてここまで12回あり、安打が失策に変わったのが7回、失策から安打が4回、安打から野選が1回だ。

 さらに球団あたりの失策数はNPBが34・9個なのに対し、KBOは57・7個。際どい打球では投手に厳しい判定が見られ、失策数そのものもNPBを大きく上回る。

 「日本の内野手の守備を見ていると羨ましい」

 前出の守備コーチは話す。KBOの「打高投低」の要因には打者、投手だけではなく「守弱」も少なからず関わっている。

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