「疲れているなら寝ろ。弱いなら強くなれ」ブルワーズ快進撃を支えるマーフィー監督の指導哲学

[ 2026年10月26日 09:28 ]

ブルワーズ・マーフィー監督(AP)
Photo By AP

 「疲れているなら寝ろ。弱いなら強くなれ」。ワールドシリーズで球団史上初の優勝を目指すブルワーズのパット・マーフィー監督には、選手たちの心に残る独特の言葉がある。スポーツ専門局「FOXスポーツ」電子版が選手たちに監督の人柄や指導法を尋ねたところ、数々のエピソードが明かされた。

 大学野球やマイナーリーグなどで44年以上の指導歴を持つマーフィー監督は、長々と演説するタイプではない。何げないひと言や冗談、ときには厳しい叱責で選手たちを導く。主力のクリスチャン・イエリチは、強豪との連戦を控えたミーティングを振り返った。監督は言い訳をしないことの大切さを説き、「疲れているなら寝ろ。試合の直前に起きてプレーすればいい。弱いなら強くなれ」と言い放った。選手たちは大笑いしたが、後日その話をすると、本人は発言を覚えていなかったという。

 一方、右翼手サル・フレリックが強調したのは、徹底した規律だ。ワールドシリーズでも、オールスター休暇前の試合でも、求められるプレーの水準は変わらない。基準を満たさなければ先発から外され、理由も公にされる。「選手に恥をかかせるためではありません。行動には結果が伴うことを全員に理解させるためです」。厳しさの裏にはユーモアもある。ブランドン・ウッドラフ投手によれば、監督は2020年のキャンプで心臓発作を起こしたあと、自らを笑いの種にしたTシャツを作ったという。一塁手ジェーク・バウアーズが学んだ最大の教訓は「今この瞬間に集中すること」。中堅手ギャレット・ミッチェルは、異なる経歴や個性を持つ選手たちを一つにまとめる能力を評価する。

 ドジャースを4連勝で破り、ワールドシリーズでもレイズに2連勝したブルワーズ。快進撃の背景には、厳格な基準とユーモアを使い分け、選手の信頼を勝ち取る指揮官の存在がある。イエリチは言う。「彼は勝つためなら必要なことは何でもやる。だから僕たちは、彼のためにプレーするのが大好きなんです」。

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