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【ブレーク候補生】アルビU―18の司令塔MF田中 偉大な父の背中を追う

[ 2026年9月1日 04:00 ]

司令塔を務め、多彩なパスを繰り出す田中
Photo By スポニチ

 新潟県サッカー界のダイヤの原石を紹介する「ブレーク候補生」は、アルビレックス新潟U―18で司令塔を務め、トップチームへの練習参加の常連組でもあるMF田中琉磨(16)だ。優れたパスセンスの持ち主は時間と空間を仲間に与え、守備でも球際のバトルもいとわない。父は元日本代表の田中隼磨氏(44)。プロで現役を20年以上続けてJリーグ通算570試合出場を誇る偉大な父の背中を追う。

 ボールを持てば、周囲の時間が止まったような感覚になる。両足を使ってタメをつくり、できたスペースに正確なパスを送る田中は「パスは感覚。まだまだできる」と自信をのぞかせる。目標は高い。プロを見据え、向上心が尽きることはない。

 今季から就任した藤吉信次監督に初めてボランチに抜てきされ、新たな才能が開花しつつある。小学生時代からFW、サイドハーフをこなし、高校1年だった昨季もシャドーでのプレーが多く「攻撃が好き」だが、一つ後ろにポジションを下げ、ビルドアップを重視するスタイルにそのパスセンスがはまった。守備面も「南米の選手が好き。ガツガツするプレーで球際で勝つのは一番うれしい」と、激しくボールを奪いにいける気質が合っていた。

 16歳ながら、すでにプロの高いレベルを知る。将来性を買われて1月に宮崎、7月には沖縄で新潟のトップチームのキャンプに参加。驚かされたのはスピード、特に判断の早さだった。「ガツッと当たりにいけないし、当たればファウルになる」。攻撃でもボールを持って考える時間を与えてくれない。高校2年の早い段階で体感できたのは「本当に大きい」と言い、アンダー世代の日本代表監督経験のある船越優蔵監督からの直接指導も含め、高い意識と基準を持ち続けるきっかけになった。

 目標は大きい。父は元日本代表の田中隼磨氏。尊敬している父に追いつき、追い越すことが目標で「プロに入ることが目標ではないが、入らないと何もない」と力を込める。小さい頃から庭で一緒にボールを蹴り、プリンスリーグなどの観戦に訪れてアドバイスをくれる父とは仲が良く「“早くプロになってほしい”と応援してくれている」ことも、目標へとブレずに努力する後押しになっている。
 左眼窩(がんか)底を骨折し、8月上旬のトップチームへの練習参加は見送られたが、いつ声がかかってもいい準備はできている。「アルビでトップに上がりたい」。経験を糧に、一段上がってまた挑む。それを繰り返して頂上にたどり着く。(西巻 賢介)

 ◇田中 琉磨(たなか・るうま)2009年(平21)9月12日生まれ、神奈川県出身の16歳。生まれは神奈川県も幼少期から長野県松本市で育つ。2歳からサッカーを始め、旭町SSS―松本山雅U―12―同U―15。ボランチ、シャドー、サイドハーフなど中盤はどこでもこなす。好きな選手はアルゼンチン代表のMFエンソ・フェルナンデス。1メートル74、68キロ。利き足は右。

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