【虎番リポート】阪神・元山飛優 血肉となった「栗山魂」 2年間西武で共闘した師匠に恩返し誓う 

[ 2026年9月1日 05:15 ]

西武・栗山の魂を受け継ぎ阪神で躍動する元山
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 レジェンドと過ごした時間が、元山の血肉となっている。8月30日、引退試合に臨んだ西武・栗山とは、ヤクルトから移籍した24年からの2年間、ライオンズブルーを身にまとって共闘した。学びは多い。師の幕引きに際し、背番号00は神妙な面持ちで回想した。

 「栗山さんは、例えば“1+1は何で2になるんや”というところから考える。そこから発想する人はいないんじゃないか、というところから発想する。感覚が難しいけど、凄く濃密な時間でした」

 ケースバッティング一つにしても、内容と結果をとことん突き詰めることを求められた。プロの荒波を25年にわたって乗り越えてきたヒットメーカーと同じ空気を吸っている以上、野球に甘えは許されなかった。ともに2軍で過ごす時間が多かった25年シーズンは特に、腐らず準備だけを進める男の背中を追いかけた。「“きょうはちょっと早めに球場に着いたな”と思っても、栗山さんはすでに練習していた」。試合後も「キャンプの特打やん!くらい打つ」。バットの出方やタイミングの取り方を丹念に確認する男の横には、ボールの空箱がいくつも積み上がっていた。

 「普通に野球していないときは、めっちゃ“おちゃらけ”の人やから、絡みやすいし、しゃべりやすい。でも、代打の準備とかになると、急にピリッとなってスイッチが入る」

 代打を言われたかどうか、顔を見ればわかる――とまで言われた職人。誰からも慕われ、敬われた背番号1へ、実は元山なりの、はなむけも考えていた。

 ラストゲームと重なった巨人戦。第1打席だけ、栗山の登場曲「あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。」(クレイジーケンバンド)の拝借を試みた。だが許諾の関係からか、先輩との“コラボ”は実現しなかった。ちょっぴり残念そうな表情を浮かべた27歳。栗山が喜ぶ何よりの恩返しは、新天地で躍動する姿だ。(八木 勇磨)

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