【WS舞台裏⑧】「鬼滅の刃」大好き豪腕ミジオロウスキーが語る独自の作品論「犠牲になることでリアルに」

[ 2026年10月29日 14:00 ]

「鬼滅の刃」について熱く語ったミジオロウスキー(撮影・杉浦 大介通信員)
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 ブルワーズの豪腕ジェイコブ・ミジオロウスキー投手(24)は、ワールドシリーズ(WS)第1戦、第5戦で勝利投手となり、今や全米で注目を集める存在となった。最速105・5マイル(約169・8キロ)の剛速球を誇る一方、ポケモンをこよなく愛する一面もある。今夏のオールスターではジャケットやグラブにキャラクターを刺しゅうするほどの熱の入れようだ。

 愛称は「ミズ」。好きな日本のアニメはポケモンだけではない。「HUNTER×HUNTER」「BLEACH」などにも詳しく、記者とも何度か「鬼滅の刃」の話で盛り上がったことがある。

 特に好きな登場人物は嘴平伊之助と煉獄杏寿郎。シーズン中、地元ミルウォーキーで顔を合わせた際には「昨夜、Netflixで8話連続で見たんだ。何度見ても面白いね」と楽しそうに明かしてくれた。

 ポストシーズン中も、同じくアニメ好きで隣のロッカーを使うグラント・アンダーソン投手と談議に花を咲かせている。マウンドで見せる迫力とは対照的な、親しみやすい素顔だ。

 ただ、今回のWS中には、少し意外なやり取りもあった。

 「鬼滅の刃」は、主要な登場人物であっても命を落とすことがある作品だ。自分の子供と年齢がさほど変わらない若者たちが犠牲になる展開は、見ていてつらくなることもある。そんな感想を伝えると、ミジオロウスキーは真剣な表情で反論してきた。

 「僕はそこも肯定的に捉えているよ。味方側のいいキャラクターがつらい経験を味わわない漫画にはリアリティーがない。善玉のキャラクターも時に犠牲になることで、そのストーリーはリアルに感じられるようになると思うんだ」

 なるほど、そういう見方もあるのか。何度も見返すほど好きな作品だからこそ、物語の厳しい展開にも意味を見いだしているのだろう。

 昨季は不振の時期も経験し、今季はメジャー2年目でWSの大舞台に立った。厳しい勝負の世界で戦う投手らしい考え方なのか、それとも単にアニメへの思い入れが強いのか。真相は本人にしか分からない。

 ただ、軽い雑談のつもりで始めた「鬼滅の刃」の話から、これほど熱のこもった答えが返ってくるとは思わなかった。次に会った時には、また別の作品についても聞いてみたくなった。(セントピーターズバーグ・杉浦大介通信員)

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