ホンダ、燃料電池車を発売 水素で750キロ走行
ホンダは10日、水素で走る燃料電池車「クラリティ フューエルセル」を発売した。5人乗りで、1回の水素補充による走行距離は約750キロを達成した。当初は自治体や企業向けにリース販売し、基準価格は766万円。すでに受注を始めている。2017年中にも一般向けに発売する。
トヨタ自動車が販売している燃料電池車「MIRAI(ミライ)」に続く市販車の投入になる。走行時に二酸化炭素(CO2)を出さない「究極のエコカー」の普及加速に期待が高まりそうだが、価格の引き下げや水素ステーションの整備など課題も山積している。
ホンダの八郷隆弘社長は10日、CO2を出さない車として世界トップクラスの走行距離を達成したと強調。「将来、ガソリン車に置き換わるものとして有望だ」と訴えた。
ミライは4人乗りで、1回の水素補充での走行距離が約650キロ。クラリティは価格が40万円程度高いが、性能の高さでミライに挑む考えだ。
国などの補助金を使っても、同じクラスのガソリン車よりも高くなる現在の価格は、量産化が進むと大幅に下がる可能性がある。ホンダの生産台数は当初、年200台程度にとどまる計画だが、一般販売の開始に合わせて拡大を図る。トヨタは15年の700台から17年に3000台に増やす構えだ。
設置が都市部に偏っている水素ステーションの整備も鍵を握る。クラリティもミライも約3分で水素を補充できるなど、ガソリン車並みの使い勝手を誇る。補充場所への懸念がなくなれば、購入しやすくなる。政府も設置を後押しする方針だ。
他のメーカーの参入も普及に欠かせない。トヨタは燃料電池車に関する特許を他社に無償提供する意向で、ホンダも「申し出があれば対応したい」(幹部)としている。



