富山市の国勢調査人口水増し問題、組織ぐるみ?動機は? 告発から1ヵ月、全容解明が急務に
2026年10月30日 05時10分 (10月30日 05時10分更新)
富山市が2025年の国勢調査の人口を2千人以上水増しした問題で、総務省が統計法違反の疑いで富山県警に告発してから29日で1カ月となった。市幹部が関与した組織ぐるみの行為だったのか。動機は何だったのか。県警は市職員への事情聴取を始めており、全容解明を急いでいる。
富山市の国勢調査の水増し問題 2025年国勢調査の人口を2千人以上水増ししたとされる。国勢調査は人口や世帯構成を調べる5年に1度の国の調査。国内に住む全ての人を対象に性別や就業状況、世帯員数などを尋ねる。国や自治体の少子高齢化対策や産業振興の基礎資料となり、衆院小選挙区の区割りや地方交付税の算定にも使われる。
市の調査員は2011人で、調査員を指導する市職員は308人。提出された調査票は市企画調整課21人のうち、統計調査係6人を中心に審査した。
焦点は市幹部がかかわる組織ぐるみの犯行だったかどうか。藤井裕久市長は会見で捜査中を理由に第三者委員会の設置をしない方針を示す一方、捜査中にもかかわらず「聞き取りをした中では、(指示が)ないというのを確認している」と断言。自身のほか、西田政司副市長や当時の企画管理部長だった清水裕樹氏の潔白を主張した。西田副市長は29日の本紙取材に「市長の言った通り。それ以上は捜査にかかわるので言えない」と繰り返した。国勢調査の実施本部にいた職員のうち、課長以上の管理職は清水氏を含め3人だが、いずれも捜査中などを理由に取材に応じていない。
捜査関係者によると、県警は既に市職員への事情聴取を開始。特別職の市長、副市長ではなく、調査に直接かかわった一般職を中心に聴取をしている。
動機は何か。市が人口40万人の維持にこだわったとの見方について、市議の一人は「人口が増えようが減ろうが、市職員にメリットはないだろう」と話す。一方、市の試算では26年度の地方交付税(普通交付税)は本来より6千万円多く交付されていた。別の市議は「水増しで増えた交付税は大きな数字とは言えない」と交付税を増やす目的だったとの見方には否定的な見解を示した。
複数の市議宛てに内部告発とみられる文書が届いている。前回20年の調査から不正があり、...
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