【虎番リポート】岩崎優が通算600試合登板を前に望んだ「先人へのスポットライト」

[ 2026年9月30日 05:15 ]

22日、ヤクルト戦で通算600試合登板を達成した岩崎
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 記録にも記憶にも残るマウンドだった。阪神・岩崎が、22日ヤクルト戦で球団3人目の通算600試合登板を達成。7―7の8回に登板し、田中の投直を好捕して併殺を奪うなど1回無失点。延長11回の劇勝に貢献した。メモリアルに備え、8月30日巨人戦で595試合に到達した数日後、取材の場を設けてもらった。その際、左腕が口にした言葉が印象的だった。

 「自分が試合数で並んだときに、フクさん(福原)の名前が出ると、フクさんもちょっとうれしいと思うんですよね。でも、今回はなかった(笑い)」

 「フクさん」とは、球団OBの福原忍のこと。11年から5年連続55試合以上に登板し、16年にタテジマを脱いだ。17年から24年までコーチを務めた猛虎レジェンドの生涯登板数が「595」だった。

 現役時代に共闘し、引退後は指導も受けた恩師を引き合いに出したのには理由がある。自身が登板記録を塗り替えていくことで、先人たちにも光が当たることを望んだのだ。

 岩崎の595試合登板を報じた翌日のスポニチ本紙には「3試合ぶりに1イニングを3人で完了した」という記載こそあれ「福原忍に並んだ」という事実は載っていなかった。500、600などの“キリ番”だけが歴史ではない――。猛虎一筋18年の鉄腕の足跡と重ねられず、担当としてほぞをかむ思いだった。

 スポーツ界には「記録は超えるためにある」という格言がある。目下、岩崎は歴代42位タイの601試合登板。同41位は604試合の村田兆治だ。歩みを進めるほど、偉大な名前が掘り返される。「無事是名馬」を地で行く男。鍛錬とアウトを地道に積み重ね、大先輩たちの背中を追う。(八木 勇磨)

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