元世界王者の辰吉丈一郎「あしたのジョーがあったから自分のボクシング人生があった」ちばてつやさん追悼

[ 2026年10月28日 05:29 ]

ちばてつやさん死去

「浪速のジョー」として知られる辰吉丈一郎(右)
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 ちばてつやさんの訃報を受け、元WBC世界バンタム級王者の辰吉丈一郎(56=大阪帝拳、写真)が本紙に追悼コメントを寄せた。「あしたのジョー」のファンだった父の粂二(くめじ)さんに、矢吹丈にあやかって「丈一郎」と命名され「あしたのジョーがあったから自分のボクシング人生があった」と悼んだ。

 「あしたのジョー」から始まったボクシング人生。列島を巡った訃報に、「ショックです」。本紙の取材に一声を発した後、「あしたのジョーがあったから自分のボクシング人生があった。でも僕の丈には、ほんまは右上に点がある。(粂二さんが)何で点をつけたかは知らんけど」。粂二さんが作った、着古しを縫い合わせて作ったグローブをはめ、粂二さんが体を鍛えるため置いてあったサンドバッグを叩き始める。自らの人生を左右した漫画だった。

 ジョーと同じバンタム級。学んだのは減量の厳しさ、そして左ジャブの重要性だった。「丹下段平も教えた。左が打てなければ何もできんと。(大阪帝拳入門時のトレーナー)西原健司先生からも大事なことと教わった」。

 鮮烈なKOシーンへの導線に相手を幻惑し、ダメージも蓄積させる左ジャブがあった。力石徹ほどの過酷さはなかったが、普段から節制し、脂肪をそぎ落とした体からなお7~8キロ落としてリングに上がった。

 漫画は全巻、岡山県倉敷市の実家にあった。5、6歳の時から、せりふは分からないながらも絵だけを見て読み始めた。

 物語は矢吹が東京の日雇い労働者が住む街へ流れ着き、ケンカを吹っかけられるシーンから始まる。酔っぱらい、公園で寝ていた段平を矢吹が誤って踏んづける。憤る段平をやっつけ、取り囲んだ悪ガキから大将格の太郎も叩きのめす。

 「(中学時代)僕は一度に20人を相手したことがある。20人いうても全員をいっぺんに相手するわけやない。最初の1人を徹底的にやっつけたら、それを見て仲間はたじろぐんよ」。自らの歩みと照らし合わせる姿がまさに矢吹丈と重なった。 (筒崎 嘉一)

 ▼浜田剛史氏(元世界スーパーライト級王者)手にタオルを巻き、漫画に出てきたクロスカウンターを練習したが、なかなかうまくいかなかった。ボクシングへの愛情が深く、研究熱心。本当に残念です。

 

 

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