外国人材、定着支援が必要 大和総研・小林若葉さん
2026年9月11日 05時05分 (9月11日 11時16分更新)
外国人労働者が経済に与える影響に詳しい大和総研エコノミストの小林若葉さんが10日、金沢市内で開かれた北陸中日懇話会で「人手不足時代の外国人材活用」をテーマに講演した。日本人との共生のためには日本語教育が重要だと指摘し、企業による研修の実施や地域社会への定着支援の必要性を訴えた。 (井上峻輔)
講演要旨
【影響】
日本経済が緩やかに回復を続ける中、少子高齢化で生産年齢人口は減少し、企業の人手不足は深刻だ。人員が足りないと労働生産性を高めるための投資資金も得られなくなるため、まずは外国人労働者を受け入れることで人手不足を解消することが必要になる。
外国人労働者は「卸売り・小売り」「宿泊・飲食サービス」「医療・福祉」など、人手不足の度合いが強くて労働生産性が低い産業に多い。北陸地方は技能実習生として製造業に従事する外国人労働者が多いことが特徴で、来年4月から技能実習制度に代わって育成就労制度が始まることの影響は大きい。
今後の外国人人口の増加ペースが速いほど、労働者の増加と多様な人材が生み出すイノベーションによって、日本経済の成長力を高めるだろう。
【共生】
共生社会の実現のために、外国人に対して日本語や生活ルールを学ぶことを求める日本人が多い。現状では中・低技能労働者の6割は日本語能力が初級レベルにとどまり、複雑なやりとりは難しい。
日本語学習に関する在留外国人への調査では「無料の教室が近くにない」などの回答が多く、費用や時間、アクセスなどの環境面が制約になっていると考えられる。諸外国では言語教育を軸とした定着支援策が幅広く整備されているが、日本では十分とは言えない。
高市政権は在留管理を厳格化する一方で、日本語教育の支援を進め、学習プログラムの創設も検討している。適正な受け入れと共生を両立しようとしている点が特徴と言える。
【支援】
外国人を受け入れる企業側に求められる対応としては、社内での日本語研修の支援や、能力に応じた賃金や処遇改善による定着支援が挙げられる。省力化やデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資によって、外国人材だけに頼らない人手不足対策も求められる。
新たに始まる育成就労制度では、外国人労働者が職場を変える「転籍」が可能になり、賃金の高い大都市圏への人材流出がこれまで以上に懸念される。その地域や企業で働きたいと思ってもらうための支援が重要だ。
「北陸中日懇話会」新規入会のお誘い
| 会員 | 会員資格は原則として本会の趣旨に賛同する北陸地区の法人を以てする。 |
|---|---|
| 会費 | 1法人月額11,000円(6カ月分を前納) |
| 内容 | 毎月1回午前11時から、金沢市内の主要ホテルで月例会を開催。 主に中央著名講師による講演会を開き、講師を囲んでの昼食会を行います。 年間を通じ中日新聞発行の書籍の割引、主催事業の招待券、割引券の贈呈を致します。 |
| 入会申し込み 問い合わせ |
北陸中日懇話会事務局(中日新聞北陸本社内)へ。 電話076(233)4643番 またはメール hok-konwakai@chunichi.co.jp |
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