矢野燿大氏 技術が凝縮された阪神・森下翔太の一打「たまたま逆方向に飛んだのだろうが、それでいい」

[ 2026年9月3日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神3―5ヤクルト ( 2026年9月2日    神宮 )

<ヤ・神(20)>3回、右前に2点適時打を放つ森下(撮影・沢田 明徳)  
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 【矢野燿大氏 視点】阪神・森下翔太外野手(26)が敗戦の中にあって、相手先発・山野から右前2点打を放ち、存在感を発揮。8試合ぶりの打点を挙げた。その一打に、本紙評論家・矢野燿大氏(57)は改めて、森下の打撃技術の高さを見いだした。

 森下の打撃技術の高さを感じさせる一打だった。3回2死満塁、フルカウントからの8球目、外角の直球系のボールを捉えて一、二塁間を破った2点右前打だ。

 ヤクルト先発・山野の横すべりして内角に食い込んでくるスライダーは特殊で、攻略は簡単ではない。それを2度ファウルにしていた。それらをフェアゾーンに入れようとすれば、差し込まれたり、詰まらされたりして凡打になる可能性が高い。だからファウルでいいと思う。森下は2ストライクと追い込まれてからも、自分の力強いスイングを継続できるのが強み。フルカウントまで粘って、カウントを整えてからストライクゾーンで勝負できたのが勝因だろう。

 しかも最後の1球も、無理にバットのヘッドを返そうとしなかった。引っ張りこもうとすれば、良くない結果になっていたかもしれない。だから決して右方向を狙ったバッティングではなく、たまたま逆方向に飛んだのだろうが、それでいい。さすが、今の打撃成績を残している打者だ。

 山野の初回の素晴らしい投球を見れば、得点するのは難しいと思えた。それでもタイガース打線は森下を中心に反撃した。この試合は追いつくまでには至らなかったものの、9回にリリーフ投手から本塁打した佐藤輝の存在感とともに、攻撃陣に急ブレーキがかかる状況は考えにくい。

 投手陣も才木や大竹が先の巨人戦でしっかり結果を出しており、高橋、村上らも加えて投打ともに安心できる材料が多い。優勝マジックが点灯してからもしっかりと自分たちの野球ができている。一歩ずつ、着実にゴールテープへ向かって進んでいくことだろう。(本紙評論家)

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