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WBO-AP王者の富岡浩介 9月他界の母にささげるV2「母に世界を獲って楽させると約束した」

[ 2026年10月29日 21:29 ]

プロボクシングWBOアジア・パシフィック(AP)フライ級タイトルマッチ10回戦   富岡 浩介(RE:BOOT)《判定》佐野篤希(伴流) ( 2026年10月29日    東京・後楽園ホール )

母の遺影を手に写真に収まる富岡(中央右)
Photo By スポニチ

 WBO―APフライ級王者の富岡浩介(RE:BOOT)が3―0判定勝ちで2度目の防衛に成功した。

 初回はぐいぐいと前に出た佐野に押し込まれるも以降は手数と多彩なコンビネーションで圧倒。6回に強烈な右ボディーを効かせて相手を下がらせると左ストレートを強振。9回にはロープを背負わせて連打を浴びせるなど徐々に手数で上回った。

 最終10回には漫画『はじめの一歩』に登場するキャラクター、青木勝の必殺技「よそ見」戦法からの右フックで相手をぐらつかせるなど“魅せる”スタイルでも沸かせ、大差(98―92、99―91×2)で完勝した。

 苦難を乗り越えての王座防衛戦だった。試合約1カ月前の9月21日に母・浩代さんが病気のため54歳で死去した。3兄弟の末っ子だった富岡は多くの愛情を注がれて育った。母は7月から入院しており「凄いやさしい母だった。看取れなくて悲しかったし、キツかった」。最愛の人との別れにショックは大きかった。それでも3兄弟で唯一、名前には母からもらった「浩」の字。果たせていない約束があった。「10歳でボクシングを始めたときから、世界獲って楽させてやるからな、と約束していた。今回の試合はキツかったけど、乗り越えられてよかった。負けても勝っても諦めないでやってきた。この先もくじけず一歩一歩成長して母親に世界のベルトを見せられるように頑張りたい」。最愛の母へ世界のベルトを見せるまで、高みを目指し続ける。

 高校には進学せずに17歳でプロデビューした異色の“叩き上げ”。世界ランキングではIBFとWBO4位、WBA5位に位置するまでに上り詰めた。「(世界挑戦)間近と言ってもいい。いつチャンスが来てもいいように練習を頑張りたい」。負けられない理由がまた一つ増えた。

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