【記者の目】後手番でのもう一工夫が必要 戦術の引き出しを増やせば、可能性も広がっていく 

[ 2026年10月27日 05:28 ]

西山朋佳新四段 史上初女性の棋士へ

女性初の棋士資格の権利行使を発表し、女性棋士としての意気込みを語った西山朋佳新四段 (撮影・小田切 葉月)
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 晴れて棋士の仲間入りを果たす「西山新四段」。来年4月以降、どんな成績を残すのかが実に興味深い。

 女流棋士としての通算成績は212勝75敗(勝率・739)、奨励会時代を含めると269勝98敗(・733)で、他を圧倒する数字を残している。一方で棋士相手の公式戦は103局指して48勝55敗(・466)。直近1年間に限っては3勝5敗だ。トップ棋士との対戦がほぼ組まれない立場でこの成績では来春以降も正直苦しい。

 だが奨励会三段リーグで14勝4敗の自己最高成績を残した19年度は5勝3敗で、翌20年度は12勝9敗と大健闘している。公式戦103局の内容を分析すると、先手で34勝23敗(・596)の好成績だ。潜在力は十分にある。

 裏を返すと今後は後手番(14勝32敗)での一工夫が強く求められる。さらには女流棋戦で「剛腕」と称される得意の振り飛車だけでなく、会見で言及したように戦術の引き出しを増やせば、可能性も広がっていくはずだ。

 フリークラスは10年以内に順位戦C級2組へと昇級できなければ引退だ。昇級の条件は複数あるが、一般的なのは30局指して勝率6割5分以上、つまり20勝を稼がねばならない。決して容易でないものの、西山にとってこの数字が現実的な目標になるだろう。  (我満 晴朗)

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