【玉ノ井親方 視点】大の里は“これぞ横綱”の内容 横綱3場所目、環境変化への慣れも好影響

[ 2025年11月10日 19:33 ]

大相撲九州場所2日目 ( 2025年11月10日 )

伯桜鵬(左)を寄り倒しで破る大の里(撮影・岡田 丈靖)
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 これぞ横綱、大の里らしい相撲内容だった。

 相手の伯桜鵬は7月の名古屋から連敗中と分が悪かった。しかも、初日に豊昇龍に快勝して勢いに乗っている。大の里にすれば当然、警戒して慎重になってもおかしくなかったが、得意の右を差せなくても慌てなかった。

 逆に右で上手を取ってつかまえると、左をのぞかせながら前に出る。その際の右膝の使い方もうまかった。相手の左膝の外側に当てて、切り返すように寄り倒した。

 取組前の見立てでは、もう少し接戦になるかと思っていた。しかし相撲巧者の伯桜鵬に1ミリも反撃の隙を与えず、大の里の強さだけが際立つ一番になった。

 今年は10月に34年ぶりとなるロンドン公演が実施され、例年のような秋巡業が行われず、力士の調整方法もいつもとは違っていた。その影響が本場所に、特に上位陣の相撲にどう出るか、今場所の行方を占う重要なポイントと見ていたが、この2日間の大の里の相撲を見る限り、その心配は無用のようだ。

 横綱3場所目で、環境の変化に慣れてきたことも、その落ち着いた相撲内容につながっているのではないか。この日のように、立ち合いから相手にどんどん圧力をかけていく相撲を取り続けていけば、順調に白星を伸ばせるはずだ。

 もう1人の横綱、豊昇龍も力強い相撲を取った。正面から当たって突き放して、一気に押し切った。馬力のある隆の勝に、こういう相撲を取れるのだから、初日も張り差しなどに頼らず、自分から攻めて前に出れば良かった。この形が、豊昇龍の力が一番出る本来の相撲。それを忘れずに、このまま貫いていってほしい。(元大関・栃東)

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