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Z世代 物より体験重視 「シブヤ109ラボ」長田所長 

2025年4月10日 05時05分 (4月10日 10時29分更新)

Z世代の消費行動について講演する長田麻衣所長=9日、金沢市内のホテルで

 東京都渋谷区のファッションビル「SHIBUYA109」で若者に毎月、興味や関心のある事柄を調査している「SHIBUYA109lab.」の長田麻衣所長(33)が9日、金沢市内で開かれた北陸中日懇話会で「Z世代の消費行動と価値観」と題して講演した。交流サイト(SNS)を駆使した動画による商品の紹介などZ世代に消費を促すこつを伝えた。(井上靖史)

◇講演要旨

 【金沢大と研究も】 若者が最も多く集まるビルの立地とブランド力を生かし、訪れた若者200人の声を毎月集めている。若者のデータを集めるのが私たちのミッション。現在、東京と地方で情報の格差はほとんどなく、価値観にも差はほとんどない。金沢大と共同研究したこともある。
 一般的にZ世代とは現在の13~29歳だが、主に私たちが観測するZ世代は20歳前後の15~24歳。この世代の特徴はスマートフォンとSNSが当たり前にあるデジタルネーティブだ。
 常にSNSを見ているし、見られている監視社会で生きてきた。だから他者にどう見られるかという意識が強く、周りの目が気になるし、共感能力も高い。SNSによる多すぎる情報を取捨選択する合理性重視の姿勢もある。不況が当たり前の中で育ち、東日本大震災や新型コロナウイルス禍もあって、社会課題の解決に向けた意識も強くある。
 【四つの消費姿勢】 そうした世代の消費行動は「体験」「失敗したくない」「応援」「メリハリ」のキーワードで表せる。
 まず物を買うより体験を重視するのはSNSでどう見られるかが重要だからだ。体験を写真でアップし、「いいね」を集めて共感を生むことが価値になる。
 周りの目が気になり、失敗したくないので事前にかなり情報収集する。静止画だけでは足りず、ショート動画でも360度見せてくれると安心して消費に向かう。「来てからのお楽しみ」では見向きもされない。情報があふれる中で取捨選択する姿勢があり、誰かを応援する「推し活」にお金を使う姿勢も強いので、消費にメリハリがある。
 【界隈消費の理解を】 SNSのつながりで、共通の趣味や世界観を持った緩い集団ができる。こうした緩い集団で流行すると「界隈(かいわい)消費」が生まれる。
 一つの界隈で熱量を持って親しまれた商品は証明書みたいなもので、他の界隈にも安心感を与える。たとえばストリートファッションの界隈ではやったアームカバーは女の子らしいファッションの「ガーリー界隈」にも受け入れられ、大きな流行になった。
 Z世代の消費を促したければ、どの界隈に向けているか分からないようなものではなく、一定の界隈に焦点を絞り、波及させていくことも大事だと思う。

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